製造ソリューション事業本部

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テレワークで使える3Dツールは?掲載日:2020/03/29

新型コロナウイルスの影響が広がり、出勤をせず自宅などで仕事をする「テレワーク」が勧められています。それ以前から働き方改革の方法の一つとしても知られてはいましたが、ものづくり、特に3Dデータを扱うテレワークに使えるツールはどのようなものがあるかというと…

筆者紹介

丸岡 浩幸

丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリング技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。

新型コロナウイルスによる影響

先回のコラムを書いた時から今日まで、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、対策のために日常生活や仕事での制約、不便なことが残念ながら増えています。先回お伝えした「次世代3Dプリンタ展」も様々な感染拡大防止策をとられた上で開催はされましたが、ストラタシス・ジャパン様はじめ多くのブースが出展中止または大幅縮小となり、筆者も会社からの指示もあり行きませんでしたが、来場者も非常に少なかったとのことです。その中で、DesktopMetal本社は予定通り出展し、弊社丸紅情報システムズ株式会社担当者が説明員として参加しました。このような状況の中ブースへお立ち寄りいただきました皆様、ありがとうございました。また筆者含めて本来の応対が出来ず、申し訳ございませんでした。

皆様の中にも既に出勤や外出をせず自宅などで仕事をする「テレワーク」を行われている方もいらっしゃると思いますが、筆者もテレワークを始めており、このコラムも自宅で書いています。筆者の担当する仕事上、もともと社外にいることが多く、会社としても社外でも海外でも多くの業務はインターネットやスマートフォンで出来る仕組みやツールを準備提供していたので、実際それほど困ったり変わったりすることは少ないのですが、それでも展示会、セミナーなどのイベント、お客様への訪問などが出来ないことで仕事への悪影響は避けられないだけでなく、自分自身の健康や家族への負担、いつまで続くかも含め不安もあります。しかしながら、出来る人が、今出来ることをそれぞれがすることが最善策と考えています。

テレワークで使える3Dツールは?

今回の件が起こる前から、夏の東京でのオリンピック・パラリンピックの期間中は通勤や移動が困難になること、またそれ以前から働き方改革のために、場所や時間に縛られず、人の移動に頼らない仕事の仕方とそのためのツールが日本だけでなく世界的にも増えていたと思います。もちろん通信や使いやすさ、コストの面で課題もあり、まだすぐに使うほどではないという方も多いと思いますが、急に今回のようなことが起きたことで、例えば子供の教育でも、就職活動でも、インターネットで補う例が多く報道されています。そこで、3Dデータを扱う仕事に使え、実際に筆者も活用しているツールをひとつ紹介し、少しでも皆様の参考にしていただければと思います。

GRABCAD WORKBENCH
https://grabcad.com/workbench

GRABCADは2009年にアメリカで創業し、3Dデータファイルを公開共有するウエブサイトを長年運営し、2014年にストラタシス社が買収し、今はストラタシスグループ会社になっています。そのウエブサイト内のツールの一つがWORKBENCHです。

英語のみで申し訳ありませんが、概要説明は以下のウエブページをご覧ください。

https://help.grabcad.com/article/94-what-is-workbench

ソフトウエアをインストールせずインターネットブラウザー上で使える無料ツールで、ユーザー登録しログインすると、自分で「プロジェクト」を作ることができます。案件や共有相手ごとに個別のプロジェクトを作り管理運用できます。使い方の例として、離れた場所にいる複数人で検討しながら3Dプリントする形状設計を進めたり、設計者と3Dプリント担当者が3Dデータのやり取りをしたりする場合、プロジェクト管理者がメンバーをメールで招待、参加登録し、そこに3Dデータファイル(対応フォーマットはこちら)をアップロードすると、メンバーだけが3次元的にデータを見たり、そのデータをダウンロードできたりします。

それ以外に、3次元ビューの中に絵や文字を書いて、メンバーに情報を共有することができます。下は例として筆者が管理するプロジェクトの画面です。

これを使うと、どこにいても、どのPCやモバイルデバイスでも、3Dデータによる情報交換、連絡ができます。ただし、コメントやメッセージなどの文字はアルファベットだけであったり、ファイルの大きさや通信状況で処理に時間がかかったりしますし、会社や目的ごとのセキュリティールール上で各自のご判断によってお使いいただくことになりますが、使えるとすればテレワークにおいて助けになるツールです。

その他、弊社のビジネスとは関係がありませんが、Autodesk社のFusion360というCADは、使うコンピュータを固定する必要がなく、Fusion360がインストールされたデバイスがインターネットに接続していて、自分のライセンスでログインすれば使え、作業途中のファイルもサーバー上で開いたり保存したりすることができます。また、共同作業者などの離れた関係者と3Dデータの共有ができるツールもあるので、詳しくは下記ページをご覧ください。

https://www.autodesk.co.jp/products/fusion-360/collaborator

 

ウエブセミナーのご案内

前述のように、ツールといってもいろいろと制限や足りないところもあり、やはり実際に人が動き、直接話をすることが最も確実で、効率が良いことにも改めて気づかされる状況ではありますが、一方でいままでの仕事の仕方、ツールの使い方を見直し、試してみることで、今後のプラスとなることもあると思います。

その一つとして、これまでの展示会やセミナーの代わりにオンラインセミナーを活用する動きも増えています。実は以前より計画準備してきたのですが、下記の大塚商会様のオンラインセミナーを筆者が担当することになっています。

オフィスで使える高性能樹脂3Dプリンター「Stratasys Fシリーズ」と活用方法とは?

・日時:2020年3月6日(金) 14:45~15:30
・会場:オンライン(全国どこでも参加可能)
・締め切り日:2020年3月4日(水) 13:00まで

詳細と参加申し込みウエブサイト
https://www.otsuka-shokai.co.jp/event/online/20/03/?p=B02

開催直前、かつ申し込み締め切りが明日午後1時までと、間際のご案内で申し訳ございませんが、もしご興味のある方がおられましたら是非ご参加ください。

まず新型コロナウイルスに感染された方の早いご回復、感染拡大の早い終息、この先の生活や世界経済への影響が少なく、また早い回復を願うばかりですが、筆者としても「今出来ることをする」ことを念頭に、歩みを止めないようにしようと思います。

 

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