製造ソリューション事業本部

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【担当最終回】3Dプリンティングの良い旅を!掲載日:2024/03/19

2017年2月から今回で160本お届けしてきましたこのコラムは、一旦今回を筆者担当最終回とし、また新たな形で再開するまでしばしお休みとなります。長い間のご愛読に感謝致しますとともに、これからもまだまだ続く3Dプリンティングの旅についてお伝えします。

筆者紹介

丸岡 浩幸

丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリング技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。

長い間のご愛読ありがとうございました

例年のことですが、今年も多くの始まりと終わり、出会いと別れがある3月末が近づいてきました。このコラムも筆者の退職により一旦今回を担当最終回とし、また新たな形で再開するまでしばしお休みをいただくこととなりました。2017年2月から今回で160本掲載してきましたが、読者の皆様には、この場をお借りして長い間のご愛読に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

一般に製造や加工に使われる機械や装置は、買う検討の段階からおよそ作るモノ、材料などはほぼ決まっていて、買ってからもほぼ同じようなものを作り続ける、旅に例えれば行先も決まっていて、およそレールも決まっていて、あとはそれを計画通りに着々と進んでいく旅行のようですが、3Dプリンティングの場合は、検討の段階から行先も決まっていなかったり、どのルートが良いのかもわからなかったり、決めて出発しても途中で思わぬ悪路に出くわしたり、逆に期待以上の良い景色に出会ったり、突然多くの分かれ道があったり、思いもしなかった同行者が増えたり、あちこち寄り道したりしながら進んでいく旅のようだと思っています。

振り返れば、タイトルの通り筆者がその時の仕事の中で疑問に思ったことや気づいたことを基に、これから使おうとしている、または3Dプリンティングを使っている方々に、3Dプリンティングの旅を一緒に始めませんか?または続けませんか?という、ラブレターを送り続けてきたようだと思っています。リアルな人生と同じくあまり心動かす手紙が書けなかったためか振られてばかりでしたが、送り続けて来られたのは、自分自身の旅が楽しかったことと、ときどき行き会う旅人の方々に励ましていただいたからかなと思います。

奈良高専の挑戦

そのような3Dプリンティングの旅に若い世代の方がどんどん旅立っている話をお伝えします。

過去にこのコラムでもこちらこちらでご紹介したことがありますが、国立奈良工業高等専門学校 機械工学科 谷口教授、須田准教授が、「デジタルものづくり」の教育を推進するために、「Desktop Metal Studio システム 2」の安全性を高く評価し2021年に導入した背景と、その後学生の皆さんがどのような使い方をされているかの事例記事が公開されました。

https://www.marubeni-idigio.com/insight-hub/narakousen-studiosystem2/

谷口教授のお話を以下に引用します。

「『デジタルものづくり』が一般化したときに、『何を作るか』が最も重要になってきます。価値を創造することが、これからの教育で一番大事になる。『どう作るか』よりも、『何を作るか』のアイデアがイノベーションを生んでいくのです。これからの教育はそこに注力していかなければなりません」

「高専に入学してくれた学生は、ものをつくりたいと思って来てくれています。まだこの世にないものを、自分たちで作って実現するまでを教育の中でできるようになりました。何を作るか自体を学生自身が考えて、みんなで一緒にやっていくことで教育が完成するんです」

この他にも、3Dプリンターがあることにより、クラウド上で使えるCAD/CAEを活用して、学内だけでなく、海外の学生とのコラボレーションが出来る可能性に繋がっているとのことで、こういったことが3Dプリンティングの大きな価値であり、またその機会を通じこれから社会で活躍する人材が育っていくことにつながれば、大きな価値のレバレッジが効くことになります。

これは教育機関に限らず、製造企業のみなさんにも当てはまることであり、このような技能や知識を持った学生の方々が、企業に入ったらそれが活かせないとなれば逆に大きな損失ですし、今働いている方々にとっても価値を創造することが大事で、「どう作るか」より「何を作るか」でイノベーションを起こしていくことに3Dプリンティングが役立つ例が1件でも増えていくことを願いつつ、筆者も4月からまだ3Dプリンティングの旅を出来るだけ長く続けることをお伝えし、このコラムの筆を置きたいと思います。みなさんも引き続き

3Dプリンティングの良い旅を!

オンラインイベントのお知らせ

筆者がお話をさせていただくオンラインイベントが予定されていますので、年度末のお忙しい時期ではありますが、お時間があればぜひご参加ください。

①「いまさら聞けない はじめての産業用金属3Dプリンティング」オンラインセミナー

開催日: 2024年3月26日(火)
開催時間: 11:00 – 17:30
会場: オンライン(Zoom)
参加料: 無料
募集人数: 500名(最多同時視聴者数)
募集締切: 2024年3月25日(火)18:00
主催: イントリックス株式会社 ShareLab編集部
詳細と参加申し込みのご案内 https://www.marubeni-sys.com/event/article/event20240326.html

②JAMM#16 オンライン

これまでもこのコラムでご案内してきましたが、3Dプリンティングに関わる方々の交流オンラインイベント「JAMM(Japan Additive Manufacturing Meet-up)」の16回目が3月29日(金)に下記の通り開催されます。筆者も企画とパネルディスカッションに参加しています。今回は1月に開催された展示会 TCT Japan 2024のトピックスや振り返りがテーマです。全体の時間は長いですが、入退場は自由ですし、聞きたい部分だけの参加でも結構です。ぜひみなさんのご参加をお待ちしています。

開催日: 2024年3月29日(金)
開催時間: 14:00 – 17:00
会場: オンライン(Zoom)
参加料: 無料

イベント詳細と参加申し込みは下記ウエブサイトをご覧ください。
https://sharelab.jp/event/jamm-16-240329

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