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会社設立、2ヶ月後の「報告」アメリカズカップ。 |
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ATOSによる測定データ ![]()
Tritopによる測定データ
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資金不足。ならばヨットを普及させるしかない「日本が挑戦を断念せざるを得なかったのは、資金の問題です」金井は言う。 アメリカズカップ。“海のF1”の異名からもわかるように、その開発・運営には莫大な資金を必要とする。100億円近く集めるチームもあり、2003年大会に向け、ニッポンチャレンジが目指した資金は約30億円だったが、集まったのはその半分でしかなかった。 「日本の経済状況が悪かった。それから・・・日本にはセーリングの文化がまだ育っていないのです。ヨーロッパでは会社帰りに気軽にレースをする人もいるほどで、セーリング文化が根付いています。港にいけば白い帆があちこちに見受けられますが、日本にはそれがない」 思うように集まらない資金。となると金井にできることは、国内でヨットの裾野を広げ、地道に支持を広げていくしかない。 日本でヨットが全盛を迎えていたのは1990年前後でバブル景気の頃。その後、景気後退とともにヨットの生産数は減り、国産大手メーカーも撤退、国内のヨットレースへの参加者も減少の一途をたどる。まずこの現状から変える必要があった。 金井はヨットの普及のためならどこへでも行く。ヨット普及が目的のセミナーがあれば講師として参加し、アメリカズカップに関する座談会があれば九州にまで足を伸ばす。NHKの教育番組に講師として出演し、『ヨットはどうやって進んでいるの』というテーマで語ったこともある。 そしてもう1つ、大きな使命が優れた競技用ヨットの設計だ。速いヨットをつくることができれば、そのヨットに乗った日本人セーラーが国際レースに勝つ可能性も高まり、それが話題となればヨットの普及にもつながっていくはず。 金井はアメリカズカップで得た知識とノウハウをフルに活用し、次々と高速のヨットを開発してきた。そして金井は、船舶業界では極めて珍しいある機器を導入する。きっかけは、「スナイプ」というクラスのレース用ヨットの設計依頼だった。 「2009年、『以前つくったヨットを科学的なアプローチで新たにつくり直したい』という要望がありました。ところが、そのヨットの図面は一部しか残っておらずCADの形状データがなかった。CADデータがなければ、CFDでシミュレーションすることができず、改善点の洗い出しもできないと」 そこで、金井が思いついたのが3次元デジタイザだった。金井は2003年、イギリスチームの一員としてアメリカズカップを経験している。そのときに、「模型の形がCADデータと違っているのでは」という声を受けて使ったのが、接触式の3次元デジタイザ。それを思い出しインターネットで検索し、たどり着いたのが非接触式の3次元デジタイザ『ATOS(エイトス)』だった。 |
やっぱり『ジャパン』として茅ヶ崎市の住宅街のなかにあるヨットの造船所。ここで、ATOSを使った初めての測定が行われた。ヨットの船体が上向きに置かれ、縞模様のビームが当てられる。より精度を高めるために、『Tritop(トライトップ)』という3次元点位置測定システムを併用した。このTritopを使うことで、ヨットのような大きな物体も非常に速く、しかも正確に測定することができる。モニタにヨットの船体がスーっと現れる。金井は驚きを隠せなかった。 |
※「GP33」2005年1月に、ORC(Offshore Racing Congress 外洋レース協議会)が発表したレースの3つのクラス(GP42/GP33/GP26)の1つ。 |
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