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早稲田大学
Coventor Wareは、MEMSデバイスを生成、モデリング、解析、インテグレーションを実行する4つの製品、Architect・Designer・Analyzer・Integratorから構成されている、MEMS専用設計解析システムです。開発元であるCoventor社は、1995年に設立され、マサチューセッツ工科大学(米国ボストン)との共同でマイクロマシンの解析シミュレーションを開発し、世界に先駆けてマイクロマシン解析ソフトウエアを商品化しました。Coventor WareはワールドワイドでMEMSとMicro Fluidicsのトップメーカー10社を含む150社以上の企業・研究機関で使われており、注目すべきは大学・教育機関では1700ライセンス以上使われています。




学  歴: 1979年 東北大学工学部電子工学科卒業
1984年 同大学大学院工学研究所
博士課程終了(工学博士)
1990年 スイスヌーシャテル大学研究員
1991年 マサチューセッツ工科大学研究員(国際共同研究)
1992年 東北大学工学部機械電子工学科助教授
1994年 早稲田大学理工学部電子・情報通信学科助教授
1997年 同大学教授
企業におけるナノテクの人材を育成するため、早稲田大学「ナノテクノロジー要素技術養成プログラム」が開始されました。
さまざまな業種の企業にとって、これから関連が強くなっていくと予想されるナノテクノロジー。技術者や研究者が不足しがちな企業のために、即戦力となれる人材を育成するためのプログラムが「ナノテクノロジー要素技術養成プログラム」です。初心者からでも学びやすいデザインツールとして、Coventor Wareが講義や実習に活用されています。

早稲田大学ではナノテクの人材を育成する
社会人向けプログラム「ナノテクノロジー要素技術養成プログラム」を新設しましたが、
これはどのようなものなのでしょうか?

庄子教授: 最近は企業でもMEMS/ナノテクに対する関心が非常に高まっています。いずれは自分の会社にも関係してくるだろうという見通しを持っているようですね。しかし、その一方で企業内にMEMSをやっている人は多くない。リストラの影響で、装置を使いこなせるオペレータが激減するなど、人材そのものが不足している状況です。そこで、人材の再開発と知識の有効活用を目的とした即効的な人材育成を行うことにしたのです。

プログラムには「ナノテクニシャン養成」と
「ナノエンジニア養成」の2コースがありますが、それぞれの特徴を教えて下さい。

庄子教授: ちょっとそのまますぎるコース名称ですが(笑)。「ナノテクニシャン」は、装置を使いこなす技術者を養成することが目的です。ナノテクというのは、装置を使いこなせなければ研究も開発も何もできません。そこで、即戦力となれる技術者を養成する必要が生まれるのです。一方の「ナノエンジニア」は、開発の原動力となる研究者を養成することが目的。社内教育システムが崩壊している企業が多い中で、新規事業の研究に携る研究者を養成するためにも、早稲田大学のナノテク研究の環境と実績が有効なのです。

このプログラムの中でCoventor Wareは、どう活用されるのでしょうか?
また、採用された理由もお聞かせ下さい。

庄子教授: プログラムの中では、Coventor Wareを利用したデザイニングの講習を実施することになっています。実践的な講義と実習の中で学習するのが、本プログラムの特徴のひとつです。マスク制作の機能もあるので、初歩の方はマスクの作り方などからも含めて実習することにしています。また、採用の理由は、やはり実績があることでしょうね。あとは覚えやすいということ。学生が自然とそれなりに使えるレベルになるんです。そういう扱いやすいソフトに仕上がっているということも選定理由のひとつです。


養成講座の他に、学生に対してはどのような態勢で教育を行っているのでしょうか。
早稲田大学としてのMEMS/ナノテクへの取り組みを教えてください。

庄子教授: 大きく分けて2つの学科及び専攻が関係しています。まず、理工学部電気・情報生命工学科ですが、これはそれまで分散していた学科を整理し直したものです。学生は電気の基礎と生命の基礎が必修。米国の工学系大学ではバイオの基礎教育が取り入れられていますが、それをさらに推し進めて、電気、情報、生命の全部が融合することをコンセプトにしています。もう一つの大学院理工学研究科ナノ理工学専攻は、複合専攻といって複数分野にわたる学部からの学生を集めて教育を行っています。ナノという切り口でやっているところはいろいろありますが、こういう形で始めたのは我々が早かったのではないでしょうか。ナノテクの学際的な側面に対応しているわけです。元々はCOEプログラムを取得するために始めたような専攻ですが、現在はさらに21世紀COEやナノテク支援プロジェクトも取得。ナノテクノロジー研究所という施設も作ることができ、予算的にも充実して進められています。

21世紀COEプログラムとは、国際競争力のある世界最高水準の大学づくりを推進することを目的として、平成14年度から文部科学省により施行されている新事業です。ドクターコース学生ならびにポスドクなどの若手研究者の人材の育成に力点をおいた教育プログラムの実行が督励されています。


養成講座も産学連携のひとつの姿だと思われますが、
研究面での産学連携も盛んなのでしょうか?

庄子教授: そうですね、養成講座は教育機関としての取り組みになりますが、他に研究としての産学連携もあります。だいたい年に平均5件くらいで、今は流体関連が多いですね。我々のやっていることに企業が興味を持ち、共同でやりたいとオファーがきます。現状では産官学には官が足りないのが残念ですけれど。

ところで、今回MSOLでは京セラパッケージライブラリを導入したのですが、
先生の視点からはパッケージングについてどのような点が課題だと思われますか?

庄子教授: 物理量センサではパッケージングは必須。こういうライブラリがあれば便利ですよね。今、当研究室では、人工衛星に搭載して宇宙線を解析する為のセンサを開発していますが、熱の影響・温度特性などがわかると非常に助かります。また、マイクロ・ナノスケールのセンサ等の製品化においてはどうしてもパッケージングのコストが大きくなってしまうので、コストを抑えられるようになるという意味でも、パッケージライブラリの存在意義があるでしょう。それに、養成講座の方でも、企業の方にとってはこうした機能を使ってみたいという要望が大きいでしょうね。

最後に、庄子先生のリフレッシュ方法についてお聞かせいただけますか?

庄子教授: 趣味の旅行です。大学に残ったのも、国際学会などで海外に行けると思ったから(笑)。海外の美術館に行って絵を見たりするのも好きですね。あとは美味しいレストランでの食事。おかげでだいぶ太ってしまいました(笑)。
   
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