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日本の製造企業はこれからどこへ向かうべき?掲載日:2019/05/28

先日5月10日に株式会社構造計画研究所様主催のカンファレンスに参加し、その講演から日本の製造産業に近い未来に起こる世界的な変化と、その中で製造企業がどこえ向かうべきで、そのために変わっていくべきことが何かを考えるきっかけを頂きました。それはどのようなことかというと…

筆者紹介

丸岡 浩幸

丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリングソリューション技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。

構造計画研究所様 SBDカンファレンスとは?

去る2019年5月10日に東京都内で株式会社構造計画研究所様「SBDカンファレンス」が開催され、筆者も参加してきました。

構造計画研究所様は日本でのコンピュータによる各種解析におけるパイオニアであり、特にSBD事業部様は建築・製造分野で様々な研究開発、エンジニアリングサービス、ツール販売をされており、弊社丸紅情報システムズともビジネスパートナーの関係にあり、独GOM社製非接触光学式3Dひずみ・変形測定機「ARAMIS(アラミス)」での計測と構造計画研究所のシミュレーションを融合させたコンサルティングサービスと、「ARAMIS」の販売・サポートをしていただいたり、以前何度かこのコラムでもご紹介しました、SOLIDWORKSアドイン構造最適化ソフト「Hiramekiworks(ひらめきワークス)」を開発販売され、3Dプリンティングとの連携活用を共同で提案したり販売したりして頂いています。今回のカンファレンスでは、そのSBD事業部様が最新技術製品情報やユーザー事例を講演やブース展示で提供されました。

内容の一例としまして、昨年Fortus450mcとHiramekiworksを導入されました、福岡県工業技術センター様が連携活用事例発表をされました。橋の裏側をリモートコントロールで飛行、またはパイプ内を走行するインフラ点検ロボットは、現場近くまで人が手で運ばなければならないことが多く軽量化が望まれること、また現場で何かにぶつかっても壊れにくい、もしくは部品交換修理が簡単なことが求められるため、従来金属加工など多数の要素部品で組み立てられていたフレーム部品を、トポロジー・形状最適化設計し、部品数も減らし、それを目的に応じて柔らかいNylon12や硬いPC、Nylon12CF材料の特性を生かした3Dプリンティングによる実部品生産を目指し、研究開発をされているそうです。。

このような連携活用事例は、生産加工機部品や治工具にも応用でき、ぜひ皆さんも参考にされることをお勧めします。

講演から考えさせられた「日本の製造企業はこれからどこへ向かうべき?」

その他様々な分野の企業、教育研究組織の方から講演があり、少し前から「設計者が使うCAE、シミュレーション」がかなり普及してきていることを学びました。

一方、今回基調講演をされたネクスシング株式会社 代表取締役 山田 太郎様のご講演は、 「日本の製造企業はこれからどこへ向かうべき?」を改めて考えさせられるものでした。

長年国内外で製造産業に関わられ、特に最近ドイツを中心とした欧州の企業、公的機関を実際に視察調査されたご経験や統計・予測資料から、今後日本の世界におけるGDPランキングや自動車含む各種製造分野でのシェアは徐々に下がっていくこと、労働人口が減るので、ロボットは明らかに増えること、人材確保のため設計者が楽しい職場づくりが必要なこと、日本は世界の「製造下請け」ではなく「設計下請け」を目指すべきなど、示唆に富んだ内容でした。

また、日本の製造業の製品企画、開発、製造・販売のこれまでのやり方は、消費者や市場が早く変わっていくことに対応できず、生き残っていくためには小さく速いプロジェクトを数多く回すというやり方に変えていくという提案があり、これには同感しました。この流れは欧米では主流になりつつあり、以前このコラムでも取り上げました、「デザイン経営」「デザイン思考」にもつながると考えました。

デザイン思考については下記のサイトが参考になります。

日経XTREND 「デザイン思考とは何か」
https://trend.nikkeibp.co.jp/atcl/contents/18/00097/00002/?P=2

筆者の解釈では、製品企画や開発を行い、決めていくのを「人」を中心に考えるということで、その一つとしてデータやスペックや高い完成度より、実際に使えるモノを速く作り、人にまず経験、体験していただくことでフィードバックを得、それを改良改善して次の製品に素早く反映させて次々に市場に出すようなモデルが当てはまると考えます。

また、デザイナーの考え方やデザインしていく過程でも、頭にあるアイデアや仮定をまずスケッチや模型というカタチにして評価したり、他人に伝え、「壊しては作る」を速く繰り返すことで最終形に近づけていくので、それを企業全体の考え方、進め方に取り入れていくことでもあると考え、その実践には3Dプリンティングによるラピッドプロトタイピングはとても有効な道具となります。

最近のニュースでもブレグジット(イギリスのEU離脱)や2大国間の貿易交渉の行方などが連日報道され、ますます「先が見えない」ことで投資や大きな変革を控える企業もあるようですが、先が見えないからこそこれまでのなり方を変え、市場環境変化に強い「プロジェクト型」に変えていく良い機会でもあり、逆に「変わらないことのリスク」はますます大きくなるのかもしれません。

既に3Dプリンティングを所有活用されていらっしゃる企業のみなさまは1歩リードされているとも言えますが、あらためて「デザイン思考」への転換にどう活用できるか、これから導入される企業のみなさまはどのようなプリンターがデザイン思考に適するのか、ぜひこの機会に考えられることをお勧めします。もちろん必要であれば弊社にもお気軽にご相談ください。

 

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