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「Formnext 2021」で見るべきポイントとは?掲載日:2021/11/17

3Dプリンティング産業の世界最大規模の展示会「Formnext 2021」がドイツ フランクフルトで今週2年ぶりに開催されます。毎年各社の新製品が.発表され、最新情報を得る貴重な機会ですが、注目されがちな装置、材料、サンプルなど「現物」だけではなく、特に日本の方々が見るべきポイントがあると思います。それは何かというと…

筆者紹介

丸岡 浩幸

丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリング技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。

2年ぶりに会場開催される「Formnext 2021」

ご存じの方も多くおられると思いますが、3Dプリンティング産業の世界最大規模の展示会「Formnext 2021」がドイツ フランクフルトで2021年11月16~19日に2年ぶりに会場にて開催されます(公式ホームページはこちらです)。筆者は前身のEuromoldに2012年に行って以来、2015年にFormnextとなった以降も毎回参加調査してきました。このコラムでも毎年この時期にお伝えしてきました。

2017年のコラム (1) (2)
2018年のコラム (1)
2019年のコラム (1) (2)
2020年のコラム

今年は残念ながら参加できませんが、11月30日-12月1日にFormnext Digital Days(参加有料)が開催されるそうですし、一般社団法人 日本3Dプリンティング産業技術協会の研究員の方が日本から参加され、来月オンライン有償セミナーでの報告会も予定されているそうです。その他いろいろな情報を得る機会もありますので、みなさんもぜひ注目していただければと思います。

もちろんビジネスの展示会ですので、メディアの報道も含め、3Dプリンター装置や材料、事例サンプルやソフトウエア製品について、日本では販売されていないものも含めた情報に注目が集まり、それはそれで大事なことですが、特に日本の方々が見るべきポイントがあると思います。

「Formnext 2021」で見るべきポイント

自宅で聞いていたラジオの中で「なるほど~」と思った話題がありました。軍事の世界で「革命的な兵器」と言われるものは、その兵器の性能含めたそのものではなく、その兵器により人々の考え方を変えてしまうものを「革命的」というそうです。兵器に例えるのは良くないかもしれませんが、3Dプリンティングにも当てはまると思います。つまり、航空機。自動車、重工機械含めた製造産業で世界をリードする企業が多数あるドイツを含むEU地域で、3Dプリンティングが人々の考え方を変える「革命的」なものになっているのかいないのか、変えているとすれば何をどのように変えているのかが、Formnextから見るべきポイントだと思います。

実際多くの3Dプリンターが作れるものは、製品もしくは生産機械・治工具の単品部品であり、その部品自体が3Dプリンティングで良くなるというケースはもちろんありますが、その部品の設計や材料、サプライチェーンやプロダクトライフサイクルが変わることで、製品や機械全体、さらには作る人、組織、買う・使う人の考え方が変わる方が経済的にも社会的にも効果は大きく、国際的には日本の競争相手でもあるドイツは何を狙って3Dプリンティングを使っているのか、今どこまで変わっているのかを少しでも垣間見ることが出来るのがFormnextだと思っています。

特に今年の傾向として、「つながり」が変わってきていることに注目したいと思います。これまではプリンターはプリンター、材料は材料、またメーカー同士もそれぞれの分野で「性能競争」をしてきましたが、ここ最近海外企業同士が吸収合併、パートナーシップ構築を急速に進めていますし、製品としても「つながる、つなげる」ためのものが増えています。例として、Stratasys社は自社ソフトウエア「GrabCAD Additive Manufacturing Platform」を発表し、自社3Dプリンターと工程管理ソフトウエア(MES)が直接データ授受を行えることを含め、他社プリンターや工作機械、PLMやERPシステムともつなげる仕組み(下の模式図)を提供するとのことです。

その他にもDesktop Metal社はEnvisiontec社に続きExOne社の買収手続きが終わったことを今週発表しましたし、ソフトウエアメーカー、材料メーカー、仕上げ加工装置メーカーと製品が続々とつながり始めています。

ということは、3Dプリンティングもものづくりの中で「点」から「線またはネットワーク」で使うニーズが高まっていること、もしくはそうなることを目指していると見られ、それがどう人々の考え方や仕組みを変えていくのかを知った上で、それに対し日本の企業、教育、個人(生産者と消費者)はどうするのか、Formnextは考える機会になるのではないでしょうか?

「ものづくり革命」は起きているのか?

これもご存じだったりお読みいただいた方もいらっしゃるかもしれませんが、弊社丸紅情報システムズ株式会社は、2011年から2014年まで、国内外の3Dプリンティング活用ユーザー事例を冊子にした「ものづくり革命」を筆者も含めた自分たちで取材、編集、無償配布してきました。現在はこちらのウエブページからPDFダウンロードもできます。正直タイトルは風呂敷を広げ過ぎた感は否めませんし、当時は樹脂FDMだけの事例ですが、今でも十分参考になるのは、どの事例でも人々の考え方や仕事の仕組みが3Dプリンティングにより変わったことが読み取れることで、その点では「革命」も言い過ぎではなかったと思います。

先月10月29日に開催された第11回AMオンラインカンファレンス(JAMM11)のの中でも、「起きている最中の人は革命が起きているとはわからず、後からあれが革命だったとわかる」という話がありました。また、日本企業の方が海外駐在されたり戻られたりすると、海外での革命と日本の差に気付かれる話はよく聞きます。3Dプリンティングを含めた「ものづくり革命」はもう国内外で起きていて、わからないだけであっても不思議ではありませんし、それが良いか悪いかも含め、数年後に振り返れば2021年が革命の時期だったとなるかもしれません。

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