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「作りたい」を創る3Dプリンティングとは?掲載日:2022/11/09

前回、人が「ついしたくなる」ように仕向けることで問題や課題を解決する「仕掛学」を話題にしましたが、先日、Desktop Metal Studioシステムを導入された奈良工業高等専門学校での取り組みを知り、それは学生の「作りたい」を創る「仕掛け」の良い例でした。どのようなことかと言うと…

筆者紹介

丸岡 浩幸

丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリング技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。

「名古屋オートモーティブワールド」に参加してきました

この時期ならではの気候ですが、朝は寒く、昼晴れるとそこそこ暖かい日が続き、電車の中でも真冬並みに着込む人、薄着の人、先月末の山手線では仮装の人も普通に乗っていて二度見してしまうこともあり、人それぞれだなぁと思うこの頃です。

さて、前回お知らせしたとおり、先週「名古屋オートモーティブワールド自動車部品&加工EXPO」に出展参加してきました。今回も来場者が多く、遠方から来られた方、自動車産業以外の方、多くの方と話すことが出来ました。その中で、やはり自動車電動化により、これまで作り売っていた部品が減る変化に直面され、新たな製品や製造を探されていると話す方が複数おられました。

丸紅情報システムズ株式会社ブースでは、その様な実用部品や治工具製造に適した材料が使える下記の樹脂・金属3Dプリンターの展示に関心を持たれる方が多くおられました。

Stratasys社 新カーボンファイバー材料対応 3Dプリンター F190CR
Stratasys社 光造形DLP方式3Dプリンター OriginOne
Desktop Metal社 金属3DプリンターShopSystem

来年にかけて様々な展示会やイベント開催があるようですが、みなさんとも直接会って話せる機会が増えることを楽しみにしています。

ご存じで参加される方も多いかと思いますが、「JIMTOF2022 (第31回 日本国際工作機械見本市)」が2022年11月8日(火) ~11月13日(日)に東京ビッグサイトで開催され、丸紅情報システムズ株式会社も下記2つのブースで出展しています。3Dプリンターの展示はありませんが、ご興味のある方は是非お立ち寄りください。
①CAD/CAM、生産管理システム(TEBIS社):東5号館 E5045
②3Dスキャナ、品質データ管理、ARツール(ZEISS社/GOM社/CDM Vision社):東7号館 E7059

「作りたい」を創る3Dプリンティング

名古屋での展示会の中でも、来場された方から「3Dプリンターで何を作ったらよいかわからない」「3Dプリンターの社内活用が進まない」との声や、逆に「樹脂3Dプリンターで社内治工具を切削外注から内製に切り替え、大幅な納期短縮が出来、元には戻せない」との声も聞きました。

もちろん「3Dプリンターを使う」ことを目的や課題にするのは本末転倒で、「作りたいモノ」や「これまでと違う作り方、材料で作りたい」動機や課題があってこそ3Dプリンターを使う意味や価値が出てきます。一方、3Dプリンターのユニークな役割のひとつとして、人の「作りたい」動機を創る、または「作りたい」動機を「作る」行動に人を動かす、というものがあります。

前回のコラムで、人が「ついしたくなる」ように仕向けることで問題や課題を解決する「仕掛学」を話題にしましたが、先日、Desktop Metal Studioシステムを導入された奈良工業高等専門学校での取り組みは、正に学生の「作りたい」動機を創る良い仕掛けを作られている例でしたので紹介したいと思います。

国立奈良工業高等専門学校 機械工学科 谷口准教授、須田准教授は、学生の「作りたい」と言う欲求を満たすのに3DCADと3Dプリンターを活用され、例として数年前に学生が学校正門入口に展示しているT-6テキサン(自衛隊の航空練習機)を変形ロボになるように自主的に3Dデータ化し、樹脂3Dプリンターで実際に作り、組み立てたたことがあるそうです。

この3Dデータを使い、Desktop Metal Studioシステムで金属版を作られているそうです。まず学校や先生が教育として学生に取り組ませることと、3DCADと3Dプリンターがあることで学生が自主的にこのような複雑多部品を設計し、作り、塗装し、それを教員の方が支援するということは教育効果として大きな違いがあり、更には後の学生がこの実物を見て、「自分もやってみよう」「自分にもできるかも」とつい思わせる効果は大きいと思います。

それが学校の「文化」のようになっているのかもしれませんが、現在専攻科の学生が1人で、3D-CADで学校のロゴを3D化→金型設計→CAE解析→Studioシステムで金型製作→手押しの射出成形機とPE樹脂で量産することにチャレンジしているそうです。

詳しいことや結果はまた別の機会にお伝えできればと思いますが、3Dプリンターを「モノを作るだけの装置」と捉えると価値や使い道が見えず、3D設計、解析含め、人の「作りたい動機」を創る、さらに「動機」を「作る行動」に移す仕掛けに使うことに視野を広げることは、教育だけでなく、製造企業としても有効ではないかと思います。

最後に余談ですが、展示会場でエスカレーターに乗っているときにたまたま後ろの2人の方の会話が聞こえたのですが、「何年も見に来ているけれど、新しいものが無く変わっていない。日本の製造業は…」という会話で、3Dプリンターを販売している筆者にも耳の痛い話ではありますが、真実かは別にしても、人の「作りたい」を創るようなモノが少なくなっているのかもしれません。展示会場で、筆者も写真でしか見たことのなかった、車体内外装のほとんどを樹脂3Dプリンターで作って市販量産している中国製の電気自動車の展示があり、実際見て触ってみると「本当に出来ている」ことが分かりましたし、デザインも未来感があり、これは「日本でも出来るし、やるべきだ」と思わせる展示でした。このような取り組みや成果がより多く世に出ると、日本の3Dプリンティングも変わってくるのではと思った展示会でした。

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