「不景気」「失われた20年」といった言葉が使われて久しい。
しかしそのなかで、10年ほど前からずっと「右肩上がり」を続けている業界がある。
それは「魔法びん」だ。
国内の出荷数は毎年のように増え続け、市場規模は拡大の一途をたどっている。
節約志向や健康志向などによって「マイボトル」「マイカップ」をもつようになったことが
原因ともいわれるが、その火付け役となった企業が存在する。
サーモス株式会社である。
サーモスは画期的な商品を開発し、急成長を遂げ、かつて3位だった魔法びんのシェアでトップに躍り出た。
サーモスはなぜ躍進し続けることができるのか。
取材から見えてきたものは、サーモスの「2つの力」だった。
