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MSYS(丸紅情報システムズ)

丸紅 導入事例

丸紅株式会社(Marubeni)

2008年4月、日本版SOX法が適用された。
同法に対応する上で、内部統制が適正に行われたか、
その信頼性を保証するITの役割は大きい。
そこで、期待が高まっているのがワークフローシステムである。
丸紅では、ユーザがいろいろな社内手続きについて
いちいちルールを確かめることなく
システムを利用するだけでコンプライアンスを遵守できる、
新ワークフローシステムの構築に取り組んだ。
同システムの開発期間は約7ヵ月。
空気のようになじむことを大切に、本稼働1ヵ月前には予告と体験版のリリースも実施。
同プロジェクト成功のポイントを取材した。


ExiveFlow(エクシブ フロー)について

丸紅情報システムズが提供するワークフローシステム構築ソリューション「ExiveFlow」。パッケージ化された業務フロー管理と、お客様のニーズに合わせたフォーム開発によるワークフローシステムです。日本独自の業務フローへの対応、高機能・充実したワークフロー管理を実現するパッケージモジュール群、優れたパフォーマンスによる利用者環境の向上、他システムとのスムーズな連携などが特長。申請書管理による業務の効率化はもとより、充実した日本版SOX法対応機能により内部統制のさらなる強化が図れます。

ExiveFlow(エクシブ フロー)

丸紅で運用されているワークフローシステム構築ソリューション「ExiveFlow」

内部統制の強化を目的とする空気のようなシステム

内部統制の強化を目的とする空気のようなシステム「Coming sooooon! 2008年10月、新ワークフローシステム、スタート!」。丸紅の社内システムの画面に、新しいワークフローシステムの開始と体験版のリリースが発信された。同社の情報企画部による社内プロモーションだが、これほど大々的なものはあまり例がなかったという。
丸紅の全社員、約4,000人が承認の申請や決済処理など日常業務で利用するワークフローシステムだけに、とまどいや使いにくさは業務の停滞や混乱につながってしまう。周知徹底は重要だった。
一般的にワークフローシステムの導入は難しいとされる。交通費や出張旅費など部門ごとに異なっていた精算フローを統一化していくことは一朝一夕にはできない。しかし、それ以上に問題なのは、どのような手順で誰がどういう承認や決裁を行うのか、企業における統制の文化にまで踏み込まなければならないからだ。
総合商社、丸紅にも150年間培ってきた固有の文化があった。たとえば出張費の精算などでは、課長や部長の承認だけでなく、第三者の支払検証者によるチェックがない限り、支払が実行されない制度となっている。欧米の企業では承認などの手順は非常にシンプルだが、日本の企業では関連部門のサイドオピニオンなど横のつながりも重視する。外から見ると非効率に思えても、その企業の存在や特長に密接に関わっている業務フローもある。
昨今、ペーパーレスや業務効率の向上、意思決定の迅速化に加え、内部統制強化の面でもワークフローシステムに大きな期待が寄せられている。それは、コンプライアンスを企業文化として定着させていく上でも有効だからだ。
新ワークフローシステムの狙いについて、情報企画部長の白石寿太郎氏はこう語る。「システムが空気のようになることが大事です。利用者は気づかないうちにコンプライアンスを遵守している。空気の中できちんと内部統制が実現できるということが狙いでした」。


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ユーザは利用するだけで自動的にコンプライアンスを遵守

ユーザは利用するだけで自動的にコンプライアンスを遵守

丸紅では、20世紀の終わり頃から、グループ全体に対してコンプライアンスマニュアルを毎年、配布している。2004年3月には、企業として社会的責任を果たすことを目的に「MARICO PROJECT」(MARubeni Internal COntrol system、丸紅グループの内部統制システム)を立ち上げた。
「内部統制は丸紅のあり様としてやらなければいけないことというトップの強い決意」(白石氏)のもと、米国SOX法に対する手法なども学びながらトップダウンで進められた。2005年には内部監査を試行的に開始、2006年には内部監査チームをつくって体制を強化、数年の予行期間を経て2008年度の日本版SOX法の適用を迎えた。
内部統制システムでは、規定で決められた者が申請や承認を行っているかを記録し、いつでも監査が可能な体制を整える必要がある。このプロセスをユーザが意識せずに、なおかつユーザに判断をゆだねることもなく自動的に遵守できる。同社が新しいワークフローシステムで目指した内部統制強化のアプローチだ。
2000年に導入された初代ワークフローシステムの老朽化もリニューアルの契機となった。「当時としてはWebを活用した先進的なシステムでしたが、7年を経過してレスポンスの遅さをユーザから指摘されるようになりました。加えて、開発言語が特殊だったため、新たな申請ルールを1つ追加するのにも多額のコストを要するなど、様々な課題が生じていました」と、情報企画部 副部長、IT推進課長の菅藤透氏は説明する。


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部品の活用により開発スピードが加速

部品の活用により開発スピードが加速

同社の情報企画部には大きく4つのミッションがある。1点目が、コンプライアンス、内部統制や地球環境への配慮など、ITによる社会的責任への対応。2点目が、情報漏えい、コンピュータウイルス対策や事業継続性など、ITによる脅威やリスクへの対応。3点目が、ITガバナンスとIT利用の向上。4点目が、適正なコストで高度なシステムを構築すること。
新ワークフローシステムの選定では、前述の課題に加え、この4つのミッションも重要なポイントになった。総合的な観点からワークフローシステム構築ソリューション「ExiveFlow」が採用された。
開発段階に入り、最も苦労した点は部門間の調整だった。「たとえば、精算を伴う申請書に出張や会議費・交際費の精算がありますが、それぞれ申請書のフォーマットや手続きの流れが異なっていました。所管部間で話し合いを重ねて整合性をとり、標準化していく作業に対して力を注ぎました。その一方、同じ業務の申請でも、第三者のチェックが必要な場合や課長の承認をスキップするなど、部門の都合に応じて柔軟に対応できるような工夫もしています。」と、情報企画部IT推進課の京本尚美氏は語る。
また、開発面において新しい試みにも挑戦している。「こうしたいというニーズに対して、まずプロトタイプをつくって、画面の動きや操作などを実際に触れながら確認できたことは、問題点の発見や対応の迅速化の面でとても効果がありました。約7ヶ月間という短期間で開発できたのは、プロトタイプを活用したこともあげられると思います」(京本氏)。
開発のスピードアップには、画面と業務フローを整理する際、共通項目を部品化していった効果も大きい。「開発は途中から遅延していくケースが多いのですが、今回は、部品化したものを活用していくことで、開発のスピードが加速していきました。こうした経験は初めてのことです。その結果、本稼働の1カ月前から社内プロモーションをしっかりと行うことができました」(菅藤氏)。
部品化により新たな申請ルールも効率的に作成可能となり、コスト削減とともに統一性も図れる。Javaでつくった部品は同社にとって小さなSOAの誕生ともいえるだろう。
 
*SOA(Service Oriented Architecture)
サービス指向アーキテクチャー。大きなシステムを開発する時に、「サービス」と呼ばれる個別のプログラムを組み合わせて構築する方法。


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ブラックボックスとなっていた業務の可視化を実現ブラックボックスとなっていた業務の可視化を実現

ブラックボックスとなっていた業務の可視化を実現

2008年10月、新ワークフローシステムはスケジュール通りにスタート。1ヶ月後の11月には旧システムから新システムに完全に切り替わった。新ワークフローシステムでは、誰の承認を受けて今誰の承認待ちとなっているのか、自分の申請の状態を画面上で確認できる。また、作成したすべての申請情報が申請済みボックスに保存されており、過去の申請書をコピーして再利用することも可能だ。さらに、申請書は一覧照会機能により部内の誰もが閲覧できる。たとえば、顧客の来社に関する申請をした担当者が急に休むことになっても、代わりの関係者が確認して対応することができる。「内部統制の根本は第三者が閲覧できることにあると思います。一覧照会機能では、他の人が申請した交際費も閲覧可能です。これまで当事者や関係者以外にはブラックボックス化されていた業務を可視化することができます。個人情報がからむ人事情報などはきちんとアクセス制限をかけていますが、すべての情報はオープンが原則です」(菅藤氏)。また、24時間365日の運用体制となり、利便性も向上した。「当社は商社なので、承認権限をもった部長が海外出張に出ていて、戻ってきたら申請書が山のようにたまっていたということも珍しくありません。また、コンプライアンスや経費圧縮の面から、交際費など事前承認のさらなる徹底も求められています。現在は、距離や時差に関係なく海外から、また外出の多い営業担当は自宅から、いつでも申請や承認業務を行うことができます」(京本氏)。新ワークフローシステムは、事前プロモーションや体験版の効果もあって社員の間に溶け込むのが早かったという。ワークフローシステムの導入で大切なポイントとは何だろう。「ワークフローシステムの導入をきっかけに、業務プロセスの見直しや、リスクの所在の認識は大きく進みます。大事なのはシステム化ではなく、たとえば『内部統制の強化』といった目的の遂行です。そのために、いままでの統制の文化をすべて捨ててしまうのではなく、必要なものは残して活かす道を模索することも大切です。そこに企業独自の知恵が活かされている場合もあります。また、これは日常業務で使うものなので、空気のようにユーザがシステムを意識することなく利用できることも重要です」(白石氏)


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