NetApp HCI 導入事例
芝浦工業大学 様

Mar.2020

クラウド時代の仮想化基盤にNetApp HCIを導入
パフォーマンス保証と拡張性で大学改革の推進に貢献

100周年を迎える2027年にアジア工科系大学トップ10入りを目指す芝浦工業大学。同大学は、大学を支える仮想化基盤にNetApp HCI(Hyper Converged Infrastructure)を導入した。NetApp HCIは、ストレージ、ネットワーク、サーバを1つの筐体に統合した従来型HCIとは一線を画す。短期導入可能な従来型HCIの特長を活かしながらも、ストレージとサーバを分離することで、必要に応じてCPUやディスク単位で拡張できる点が革新的だ。また、パフォーマンス保証や重複排除・圧縮によるディスクの最適化も採用のポイントとなった。さらにNetApp HCIの導入に合わせてDRサイトのストレージを統合し運用のシンプル化を実現するというMSYSの提案も高く評価された。2019年9月に本稼働後、安定稼働が続く同基盤はクラウド連携によりさらに進化し、大学改革の推進に貢献していく。

Problem solving

課 題
  • データ量が増大する中、大学を支える仮想化基盤で安定したパフォーマンスを維持したい
  • 必要に応じてCPUやディスクなどのリソースを柔軟に拡張したい
  • DRサイトのストレージを統合し運用の効率化を図りたい
解 決
  • NetApp HCIは仮想マシン単位でQoSを設定できるため、パフォーマンスを自動的に制御し、特定の仮想マシンの過負荷に影響されず安定した運用を実現
  • ストレージとサーバの分離により、必要に応じてCPUやディスク単位で柔軟に拡張し、リソースを最適化
  • DRサイトのバックアップストレージをNetApp FASで統合。NetApp HCIを含めて運用の統一性を図り、運用業務の大幅な効率化を実現

01大学を支える仮想化基盤のリプレースで課題となったのはストレージのパフォーマンス

2014年度文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業に、私立理工系単科大学として唯一採択された芝浦工業大学。同大学は「世界に学び、世界に貢献する理工学人材の育成」を目指し、100周年を迎える2027年にアジア工科系大学トップ10入りを目標に定め、着実に歩みを進めている。またグローバル水準の教育レベルを維持するため、「大学が何を教えたか」ではなく「学生が何を学んだか」を重視する教育の質保証への取り組みにも積極的だ。同大学の改革は、2019年度文部科学省私立大学等改革総合支援事業において、教育の質的転換、産業界との連携、他大学等との広域・分野・連携、グローバル化の4タイプに6年連続で採択されるなど客観的な評価も高い。6年連続の4タイプ選定は申請633校の中でも2校のみだった。

世界のグローバル理工系大学に向けて前進する同大学の取り組みを支えているのが、仮想化基盤をベースとするICTインフラだ。同大学では、豊洲キャンパス、芝浦キャンパス、大宮キャンパス の3カ所で仮想化基盤を利用しており、ハードウェアの老朽化に伴い、5年に一度リプレースを実施している。2019年、データセンターにおける仮想化基盤のリプレースでは、基盤を担うストレージのパフォーマンスと容量が課題になったと、芝浦工業大学 情報システム部 情報システム課 佐藤剛氏は振り返る。「従来は、ハードディスクとSSD(Solid State Drive)で構成されている他社製ハイブリッドストレージを利用していました。増大するデータ量に対し、いかに安定したパフォーマンスを維持し、必要に応じて柔軟に拡張していくかは重要な課題でした。またコストの抑制はもとより、デジタル化が進展する中で、将来的にクラウドとの連携も視野に入れた発展性もポイントとなりました」

※スーパーグローバル大学創成支援事業: 国際化を徹底して進める大学を重点支援するため、2014年から文部科学省が実施している事業。

佐藤 剛 氏

02CPUとディスク単位で必要に応じて
柔軟に拡張できる点を高く評価

次期仮想化基盤を検討する中で、ストレージ、ネットワーク、サーバの3層に分かれて構成される従来型3Tier(スリーティア)からの脱却が当初の重要なテーマになったと佐藤氏は振り返る。「既存の3Tierで高性能を求めると、コストが高くなります。そこで注目したのが、ストレージ、ネットワーク、サーバを1つの筐体に統合したHCI(Hyper Converged Infrastructure)でした。HCIに関していろいろと調べる中で、2017年秋に販売開始されたNetApp HCIに興味を惹かれました。これまでのHCIと一線を画す製品だったからです」(佐藤氏)

従来型HCIの問題点について佐藤氏は「一般的にHCIはサーバのリソースを利用しストレージ機能を実現するため、コンピュートリソース(CPU/メモリ)とストレージのリソースを切り分けて増やすことができません」と話し、こう続ける。「NetApp HCIは、コンピュートとストレージが分離されており、CPUやディスク単位で必要に応じて拡張できるため、コストを最適化できます。 さらに、次世代データセンターのためのオールフラッシュストレージSolidFireを採用し、圧倒的なパォーマンス、優れた拡張性、パフォーマンス保証を実現している点もポイントとなりました」

03NetApp HCIの優位性に加えて
提案力とサポート力が最終的な決め手に

同大学は、複数社の提案からNetApp HCI を採用したMSYSの提案を選択。その理由は、NetApp HCIの優位性だけではなかったと佐藤氏は説明する。「従来、仮想化基盤に他社製ストレージを、授業用ファイルサーバにNetApp FASを採用していたことから、DR(災害対策)サイトのバックアップストレージもそれぞれに対応した製品を利用しており運用が複雑化していました。MSYSの提案は、仮想化基盤をNetApp HCIで刷新するとともに、更新時期が近かった授業用ファイルサーバも合わせてリプレースすることで、DRサイトのストレージをNetApp FASで統合するというものでした。本学全体のシステム環境や業務を理解した上で、トータルコストの削減や運用のシンプル化を実現する提案を高く評価しました」

同大学は2019年1月にNetApp HCIを発注、同年3月に製品が納品された。従来型HCIと同様に、 短期導入を実現。「MSYSのエンジニアは優れており、データセンターへの機器の設置もスムーズでした。個別の仮想サーバの設定などを行うだけで、 作業を終了できました」(佐藤氏)
2019年9月の更新時期が迫る中、MSYSは同大学に対し、運用を円滑に行うためにNetApp HCIのワークショップを開催した。「ワークショップに参加することで仕組みや運用管理の仕方などを理解することができました。運用における疑問点もいくつか質問することができ、迅速にご回答いただきました。MSYSとメーカーの一体となったサポートを心強く思いました」

今回、データセンターの仮想化基盤リプレースは、稼働中の仮想マシンを2つのキャンパスの仮想化基盤にVMware vMotionで移動して行われた。2019年7月、DRサイトの入れ替えを行い、同年7月下旬よりVMware vMotionで段階的に仮想マシンをデータセンターに戻し、同年9月から新システムが本稼働した。

佐藤 剛 氏

04仮想マシン単位でのQoS設定によりパフォーマンスを保証

NetApp HCIをベースとする仮想化基盤は本稼働後、安定稼働を続けている。導入効果について佐藤氏はパフォーマンス保証を採り上げた。「NetApp HCIに搭載されているSolidFireは、次世代データセンター向けに開発されており、オールフラッシュストレージのパフォーマンスを効率的かつ安定的に引き出します。仮想マシン単位で QoS(Quality of Service)を設定できるため、最大IOPSの抑制だけでなく、最低IOPSが保証されています。チューニングの手間もなく、自動制御により特定の仮想マシンの過負荷に影響されず安定した運用を実現できます。また将来的に仮想サーバに加え、VDI(仮想デスクトップ)を仮想基盤上で稼働させる混在環境になったとしても、安定したパフォーマンスを維持することが可能です」

ディスクの有効活用面でも大きな効果があったと佐藤氏は付け加える。「NetApp HCIは重複排除・圧縮により購入時の物理容量の約4倍程度 の論理ストレージ容量を保証していますが、実際に管理画面で約4倍を確認しました。増大を続けるデータ量の中で、重複排除・圧縮が有効に働くことはディスクの最適化につながります」
DRサイトのストレージ統合により運用のシンプル化も実現できた。「NetApp製品に統一することで、NetApp FASの管理画面でNetApp HCIも含めて統合管理が行えるため、運用の大幅な効率化が図れました。またNetApp製品を17年間にわたり使ってきましたが、NetApp HCIの運用にも違和感を感じません。DRサイトへの筐体間レプリケーションを実現するSnapMirror機能も、慣れた管理画面からGUI操作」できます

※IOPS: 1秒当たりにディスクが処理できるI/Oアクセス数、ストレージの性能指標の1つ

ストレージパフォーマンスを保証する理由

SnapMirror®によるネイティブ レプリケーション

05ハイブリッドクラウドインフラとして
クラウド連携による発展性に期待

MSYSのサポートについて佐藤氏は高く評価する。「2014年にNetApp FASを導入して以来、ずっとサポートしていただいています。問い合わせに対する迅速なレスポンスに加え、機能更新が頻繁に行われるNetApp HCIを運用する上で、MSYSの技術力とサポート力は大きな安心につながっています。また最新情報の提供はもとより、商社としての強みを活かしストレージに限らず様々な製品をご紹介いただいています。これからも大学改革に向けてICTを活用した先進的な提案を期待しています」

今後について、クラウドとの連携が重要なテーマになると佐藤氏は強調する。「NetApp HCIは、オンプレミスとパブリッククラウドをシームレスに連携するハイブリッドクラウドインフラと位置付けられており、クラウド連携機能が次々と追加されています。 」
また、AIによりストレージの使用容量を監視、予測するNetApp Active IQなど先進技術が拓く可能性についても佐藤氏は言及する。「現在は、NetApp Active IQの分析予測に基づく事前対策を行っていますが、将来的にAIを活用したメンテナンスの自動化にも期待しています。NetApp HCIの導入は、現在だけでなく、デジタル化が進む将来の可能性を拓くものであり、発展性を含めて大きな投資対効果を生み出します」

日本のグローバル理工学教育を牽引する芝浦工業大学。MSYSはこれからもNetApp HCIをはじめ先進的な技術や製品の提供を通じ、世界に羽ばたく同大学のチャレンジを支援していく。

Solution

NetApp HCIについて

NetApp HCIは、シンプルな運用管理はもちろん、きめ細かなQoS機能により複数のアプリケーションのパフォーマンスを保証することができます。 また従来型HCI製品はストレージノードとコンピューティングノードが一体化しており、CPUやディスク単位での拡張ができませんでした。NetApp HCIは、ストレージノードとコンピューティングノードが分離しているため、必要に応じて柔軟にリソースを拡張することが可能です。またハイブリッドクラウドインフラとして、パブリッククラウドとの連携を強化する新機能を次々と追加しており、将来の発展性も魅力です。

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