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株式会社シバックス 導入事例

光学式3次元デジタイザの「エイトス(ATOS)」は、本体に取り付けられた2個のCCDカメラにより人間 の目の原理で有形物の形状を取り込み、座標化して点群データを作成するシステムです。対象物の全体または任意の部分に測定用のマーク(ターゲットシール) を貼り、フリンジパターンと呼ばれる縞模様の光を照射します。次に光の輝度(コントラスト)や屈折度などを三角測量の原理で測定し、付属の専用パソコン上 で点群データを作成します。精度は使用するレンズや測定範囲にもよりますが標準撮影時±0.05mm程度で、速度は一画面測定(1スキャン)あたり10秒 から20秒です。非接触型デジタイザのため測定対象物の大きさや状態に関わらず測定が行なえます。また、小型の匡体(高さ600mm×奥行110mm×幅150mm)により測定場所を選びません。

Tebis CADCAMシステムは、大量のデジタイズデータの取込から面処理・モデルのNCパス、金型加工パスを作成するシステムです。高速な演算処理で設計から加 工が終わるまでの時間を大幅に短縮し、高品質なNCツールパス作成により、付加価値の高い製品の製造に貢献します。三次元デジタイザの膨大な測定データで も、高速・高精度に面処理やNCツールパス作成がおこなえます。BMW、メルセデスなどの欧米自動車メーカーに多数導入されており、日本の大手自動車メーカー及び関連企業にも急速に普及してきています。

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2000年 入社
カロッツェリア化の原動力であるデザイン部を牽引。
綺羅 KIRA(キラ)、XTILE(エクスティーレ)、そしてIZANA(イザーナ)の制作を通して
シバックスのデザイン力を海外に示す。

世界には東京モーターショー以外に、4つの大きなモーターショーがある。
フランクフルト、デトロイト、ジュネーブ、そしてパリ。海外のモーターショーに出展する日本企業の中心は大手自動車メーカーだ。そんな中、自動車メーカー ではなく、唯一日本企業でコンセプトカーを出展し続けている会社がある。横浜に本社を構える株式会社シバックスである。
主に自動車のボディデザイン・試作を手がける企業だが、海外のモーターショーへの出展は4回を数える。なぜシバックスはモーターショーに出展し続けるの か。そして日常業務に追われる中、なぜ出展し続けることが可能なのか。シバックス、デザイン部の志満津部長が語った。

2006年秋、パリサロンに『IZANA』登場

皆、1枚の紙を見つめていた。
そこにあるのは数々の名前。スペル、読み方、名前の由来……。どこかで聞いたようなネーミングもあれば、初めて聞くようなものもある。
2006年6月、シバックス本社内。ここで2006年にパリモーターショー(通称:パリサロン)に出展するショーカーのネーミングの検討会がおこなわれていたのだ。
海外のモーターショー。ここに出展する日本企業は大手自動車メーカーの独壇場となっている。そんな中、シバックスは1999年にフランクフルトに第1号目 となる車を出展。その後、2002年、2004年と続けてパリサロンに新たなショーカーを出展し、2006年、再びパリの地で出展することを決めたのだ。
「これ、いいんじゃないか」
シバックスが求めていた名前は日本的であることだった。「海外でアピールするからには日本発信であることを前面に出していこうと考えました」
プロジェクトチームが最終的に選んだのは次の名前だった。
『IZANA』(イザーナ)。
神話に登場する神、「伊耶那岐命」(いざなぎのみこと)を由来とし、日本的であること。さらにシバックスがデザインするショーカーに“誘う(いざなう)という意味が込められている。
シバックス。同社の創業は半世紀近く前の1960年。木型製作所としてスタートし、やがて自動車業界に進出。自動車メーカーの成長とともに事業も拡大し、現在売り上げの90%を自動車メーカーが占めている。
「自動車メーカーは自動車を量産して販売しますが、当社はその自動車メーカーに対して開発支援をおこなっている会社です。これまでの主な事業は、試作や設計でした」
そうした中、シバックスが1990年代前半から力を入れてきたのがデザイン部門である。1993年にデザイン部門を創設。現在、デザイン部は17名ものスタッフを抱えている。
なぜデザイン部門をつくったのか。
「ピニンファリーナ、ジウジアーロ、ベルトーネ、ザガート……。ヨーロッパには車のボディデザインを手がけるカロッツェリアと呼ばれる有名な企業が数多く あります。ところが日本はそうした業種がほとんどなく、『設計だけ』『モデリングだけ』と部分的な仕事のみを請け負う企業ばかり。デザインが可能になれ ば、従来手がけてきたモデリング、設計を加えて一貫した仕事を請けることができる。当社が目ざしたものは“カロッツェリア化”でした」
カロッツェリアとしての地位を確立するためには、シバックスが持つ高い技術力を自動車メーカーに知ってもらう必要がある。そのためのモーターショーへの出 展だった。しかし、1回の出展だけでは意味がない。出展し続けることで初めてカロッツェリアとしての地位確立が可能になる。そこでシバックスは、毎回出展 し続けることを決意したのである。

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海外のモーターショーに次々出展

1999年、シバックスはさっそくモーターショーの出展を果たす。
「出展の最大の目的は当社の技術力のアピールですが、ショーカーをつくることで社内の技術力を高められることはもちろん、デザインから出展まで手がけるこ とで、クライアントである自動車メーカーと同じ視点をもつことができた。そして何より、自分たちの思い通りの車がつくれることで社員たちのモチベーション も上がりました」
日本企業にとって「モーターショー」といえば東京モーターショー。しかし、当時の東京モーターショーは自動車メーカー以外の企業に門戸が開かれていなかっ た。そこで目をつけたのが海外のモーターショーだった。1999年当時、最大規模を誇っていたドイツのフランクフルトのモーターショーに1台目となる 『GENOS(ジェノス)』を出展。2002年3月、パリにデザイン事務所を構えたことを機に2002年のパリサロンに出展する。
「私自身は2000年に入社し、2台目のショーカーから関わっています。2台目のコンセプトは『東京の夜を仲間と一緒に回遊する』とし、4人乗りのオープ ンカーにしました。当時、ヨーロッパでは雑貨などに日本趣味的なものが流行っていたので、日本的なものを全面に出していこうと思い、名前は『綺羅 KIRA(キラ)』に。デザインもインテリア部分の真鍮を意識的に腐食させてわび・さびを表現しました」
そして2004年、シバックスは再度パリサロンに出展。前回と同じオープンカーだが、真のスポーツカーを目指し、『走り』をコンセプトに男性的なデザイン にした『XTILE(エクスティーレ)』を発表する。そして今回の『IZANA』を2006年のパリサロンに出展することを決めた。
「当社のような会社は自動車メーカーと違って何台も出せるわけではありません。勝負できるのは1台のみ。となると、その1台で注目されなければなりません。そこで通常の車より少し大きいサイズのクーペにすることにしました」
伝統と革新の融合を目ざし、クーペならではのロングノーズで、乗車位置が後部にあり重心が後輪部にくる伝統のスタイルは残しながら、全体のスタイリングを斬新なものにすることとなった。
「た だここからが大変なのです。我々はあくまでも自動車メーカーの仕事が最優先です。そのためどうしても日常業務の合間にショーカーづくりを行わざるを得な い。しかし片手間では不完全燃焼になる可能性が高い。現に1回目の出展のときには、満足できるような車ができなかったのです」
目標とする「カロッツェリア」になるためにはモーターショーへの出展が欠かせない。しかし、それに時間をとられてしまっていては日常業務に支障をきたして しまう。この問題を解決するために、シバックスは3年前、あるものを導入することになる。


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ATOSとTebisの組み合わせが生んだ「2週間」

車は次のような工程を経て製作される。
コンセプトが決まると、デザイナーがデザインをスケッチ。それをもとにクレイモデルをつくり、手作業で修正が加えられ、それを測定機で測定して形をデータ化。NCデータに変換し、NCマシンという工作機械で切削していくという工程だ。
「日常業務をこなしながらショーカーづくりをおこなうためには、ショーカー製作工程の効率化が欠かせません。しかし、スケッチはデザインの大元になるため 時間を削ることはできない。クレイモデルも非常に大掛かりな作業なので、最低限の時間が必要となる。そうなるとその後の工程、つまり形のデータ化から切削 までの工程を短縮することがカギになる。そこで当社が導入したのが3次元測定機のATOS(エイトス)とCAD/CAMソフトのTebis(テビス)でし た」
シバックスはATOSとTebisの2つを組み合わせることにより、大幅な時間短縮を図った。その1つが面貼り機能を使ったデータの反転利用だ。
スケッチが終わるとモデルをつくるが、まず4分の1のサイズのモデルをつくり、それをATOSで測定して形をデータ化。その後、そのデータを使って今度は1分の1のサイズのモデルをつくる。
「実寸サイズにすると、4分の1ではわからなかった不具合な点が必ず出てきます。そのときに、それこそノミやカンナを使ってモデルを修正していきますが、 1台丸ごと直すと、ものすごい手間と時間がかかってしまう。そこで当社は、左側のみを修正し、その部分のみをATOSで測定してデータ化。それを Tebisの面貼り機能であるRSCというモジュールを使って面化し、これを右側にミラー反転させて写し取ることで、手作業で直したデータを取り込んでい るのです」
そしてNC加工工程でも工程数削減を実現している。
通常、ATOSで測定されたデータはCADデータに変換してから、CAM、NCマシンといった流れで切削していく。ところが、TebisはATOSで測定 した膨大なデータをダイレクトに受け取り、NCデータの作成を行うことが可能だ。そのため、特に初期段階のクレイモデル作成の工数がかなり短縮できた。
「これまでこうした作業に15日間もかかっていましたが、ATOSとTebisによってそれが7日間でできるようになりました。つまり8日間分の時間が浮 いたわけです。ATOSとTebis(CAM)を使うようになったのは3台目の『XTILE』からですが、今回の『IZANA』からTebisのRSCモ ジュールを投入し、8日間という時間の短縮を得られました。これにより納得するまでデザインを検討することが可能となり、精度の高いショーカーを出展し続 けることを実現したのです。」


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『IZANA』に秘められたもう1つの意味

2006年、『IZANA』の製作は順調に進められていた。
「2002年のときと同様に、今回も日本的なものを全面に出そうと思いました。フロント部分には歌舞伎役者の隈取(くまどり)をイメージしてデザインし、 インテリアも武士が戦のときに付ける甲冑をモチーフにして、銅板をたたき出して成形しています。さらに、『人力車』をイメージし、リアタイヤを強調した フォルムにしました」
2006年8月25日、『IZANA』が完成。パリサロン開催の約1か月前だった。
シックな装いを感じさせる落ち着いたダークパープル色のボディ。シルエットは今まさに獲物を捕らえようとしている野生動物のようであり、それでいて女性的なやさしさも感じさせる。まさに“カロッツェリア”を感じさせる見事なデザインだった。
モーターショーへの出展はすでに意外なところで効果が表れている。同社は2003年の東京モーターショーにも『GENOS』と『KIRA』を出展、 2005年にはボディの色を変えて『KIRA』と『XTILE』を出展したが、それ以後、デザイナーの求人に応募者が殺到するようになったのだ。
「『XTILE』を2004にパリサロンに出展したときは、イギリスのキットカーメーカーから『販売の権利を売ってくれないか』という話が持ち込まれまし た。また、アラブの富豪がブースにやってきて『展示してあるこの車を売ってくれ』と言ってきたこともありました」
『IZANA』。これは伊耶那岐命(いざなぎのみこと)から付けられている。だが実はもう1つ、ある思いがこの名前には込められている。
「伊耶那岐命は太古に日本列島を創り、多くの神々を生んだとして伝えられています。日本という島国をデザインしたともいえるわけです。その伊耶那岐命にシ バックスを重ねることで、日本の、そして世界の中で活躍できるカロッツェリアとして、多くのデザインを創造していこうと」
ピニンファリーナ、ジウジアーロ……。ヨーロッパで確固たる地位を築いているカロッツェリアの面々。
日本にカロッツェリア・シバックスあり──。
そう呼ばれるための戦いを、シバックスは世界の舞台で繰り広げている。


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