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株式会社WOWOW

Dimension

XVD®、米国のベンチャーXVDコーポレーション(カリフォルニア州サンノゼ)によって開発された、映像と音声をそれぞれ専用のアルゴリズムで圧縮することにより、映像データを従来の動画形式の5分の1~7分の1に圧縮する技術です。
XVD CamCast SXは、映像をリアルタイムで圧縮しIP伝送する機能をコンパクトなボディに実装しています。1M以下の低ビットレートでも十分な画質、音声を保つことが できるため遠隔授業や遠隔監視、ライブ中継用の装置として使用が可能です。

XVD
学  歴: 1990年 東京電機大学電気通信工学科卒業
同年 日本衛星放送(現WOWOW)入社
1996年 制作技術部へ配属
2005年 現職は映像技術担当として、放送制作設備の運用、調査・開発を担当

フジロックフェスティバルの過酷な環境におけるXVD CamCastの挑戦-

株式会社WOWOWでは、2005年夏のフジロックフェスティバル※において、各ステージのリアルタイムな状況把握のための仕組みにXVD® CamCastを活用。過酷な自然環境下の、無線による映像伝送という取り組みについて、同社制作技術グループチーフエンジニアの篠田成彦様にお話をうかがいました。

※フジロックフェスティバル
苗場スキー場内で毎年夏開催される国内最大級の屋外音楽イベント。3日間開催されるイベントでは、国内外から150超のアーティストが参加し、12万人を超える観客が集まる。

XVDとの最初の出会いはどのようなものでしたか?

篠田氏:

初めてXVD® CamCastを見たのは、とある展示会でのこと。そこで、「フジロックフェスティバル」における弊社業務に使えないかと思い、メーカーであるBHAさん にデモを依頼しました。その時点では、技術的にはまだよくわからなかったのですが、フジロックというハードな現場ではたして使えるのか、XVD® CamCastの電波はどれくらい届くのかなどを、フィールドテストをかねてやってみたかったのです。
コンタクトを取ったのが2004年のフジロックフェスティバルの直前ということで、残念ながらその年は間に合わなかったのですが、年末には某人気アーティストのライブイベントで実際に使ってみることができました。


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2005年夏のフジロックフェスティバルでは、
実際にどのように活用されたのですか?

篠田氏:

収録してオンエアするのとは別に、会場の各ステージの状況を本部でリアルタイムに把握するための仕組みを構築・運用 する必要があります。ライブなのでスケジュール通りに進行することはまずないんですね。したがって、進行状況をリアルタイムに把握することが必須となるの です。
ところが、これを山の中でどう行うかという問題が生じます。苗場スキー場の数キロ四方を会場として、あちこちにステージが点在している状況ですから。少な くとも、目で見て確認することはできませんし、歩くと1時間かかる場所もあります。
当然のように電波を使うことになりますよね。従来はFPU波という放送用の波を使っていたのですが、この用途にはオーバースペック。しかも、ステージが増えてきたことで波のリソースも不足がちです。コストさえかけ
ればFPU波を増強もできますが、決してコストに見合うものではありません。我々としては、コストバランスに優れた方法を探す必要があったのです。
そこで目をつけたのが、IP伝送を用いたXVD® CamCastだったというわけです。各会場を見渡せる場所に設置した中継ポイントまで各会場の映像をマイクロ波を使って送信し、中継基地で受け取った映 像をXVD® CamCastで圧縮する。そして、圧縮した映像をホテル内にある本部まで無線を使いIP伝送する。
放送用の制作レベルという視点から見れば、もちろんその域には達していません。しかし、今回のような素材伝送にはまさにうってつけの仕組みといえます。報道などの迅速性が求められる領域でも非常に有効でしょうね。
また、免許が不要だということも大きなメリット。どこでも自由に使えるので、可能性はいくらでも広がるのではないでしょうか。


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中継基地である車内に設置されたXVD

放送事業を手がける視点から見て、
XVDの品質や性能をどのように評価されていますか?

篠田氏:

映像の品質というのは非常にシビアです。音の品質の評価ならば個人的な好き嫌いに逃げられますが、映像の場合、ダメ なものはダメ。映像を圧縮する以上、劣化は当然なのですが、それがどのくらいのレベルなのかが重要なのです。XVDの場合「気に障らない程度の劣化の具 合」という特長があり、その点は高く評価できます。
私が映像の品質について考えるとき、まずその映像がどういった目的で使われるのかを考えます。映像を制作する目的によって、製作に費やす時間、人員的コス ト、納期等、様々な条件を考慮して、求められる映像の品質は変わってきます。WOWOWとしては、放送用には基本的にすべて最高レベルのものを制作しま す。映像品質を松・竹・梅で分類した場合、「松」レベルの映像品質です。できれば、WOWOWとしては松竹梅すべてのレベルの映像を作りたいのですが、先 程お話をしたコスト的・時間的な制約を考えると、中堅となる竹レベルを作るのが難しい。そうすると、松と梅――つまり時間やコストを潤沢に惜しげもなく投 じてつくることができるハイエンドな映像と、手軽さや即時性、費用の削減を求められるローエンドな映像の二極化が進んでいくでしょう。
しかし、やはり制作側としては品質は少しでも良質なものを求めます。手軽で安価であってもその費用対効果というのは、無視できないところです。
私は、そういった「良質」へのこだわりを持ちつつも「全体像を見る」という姿勢を保つよう心がけています。その観点から言うと、XVDは限られたコスト・時間・マンパワーというリソースの中で予想以上のパフォーマンスを出してくれます。

特に今回、私たちが取り組んだフジロックフェスティバルではまさしく適材適所を地でいったという感想ですね。

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圧縮された映像を本部に伝送するアンテナ

フジロックフェスティバルという、
屋外の広い会場における実際の使い勝手はいかがでしたか?

篠田氏:

まったく問題ありませんでした。逆に、これほど使えるのかと感心しましたね。アナログのFM伝送を使ってきた身からすると、わずか10mWの出力でここまで電波が届くというのは脅威。法令がある以上、当然とはいえ、必要は発明の母だと実感しました。
自然環境に強いというのもメリットでしょう。フジロックフェスティバルの会場はきわめて過酷な環境。土砂降りの豪雨があれば、霧も出る。雲の中に入るかと 思えば、雷が落ちることもあり、これでもかというほどの悪天候に見舞われます。こうした環境では、2.4GHz帯の電波は従来の放送用電波よりかえって有 利に働いています。また、この環境において、製品開発にフィードバックするための定量的データを取っていたのも大きなポイント。「技術は欲張り。使ってい かないと洗練されない」というのが私の考え方なのですが、こうした地道な努力こそが製品の洗練につながっていきます。もちろん我々にとっても、この過酷な 環境でノウハウを蓄積できたことは大きな経験です。来年のフジロックフェスティバルでは、ぜひハイビジョンでの伝送に取り組んでみたいですね。


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最後にXVDに対するご要望をお聞かせください。

篠田氏:

環境や使い方、コストなどのバランスを考えると、XVDは非常に納得できるレベルに達しているといえます。
無線を使った映像伝送は、エンコード・デコードのエンジンの性能だけではありません。実際には、アンテナなども含めた無線技術と組み合わせ、最適なものを 作る必要があるわけです。もちろん、我々自身にも鑑定眼は必要です。技術の変遷はきわめて激しく、より良いものがより短い間隔で登場してくるでしょう。我 々としても、しっかりと技術をウォッチしていきたいところですね。
また、これまでは、異文化どうしのコミュニケーションが上手く取れていたと思います。IP業界とビデオ業界――使う言葉が違えば文化も違うわけですが、そ のギャップを埋めるためのコミュニケーションの努力は、今後も続けられればと思います。


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