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ライターズコラム 朝岡 良仁
朝岡 良仁 Asaoka Yoshihito 油井 隼人氏 驚きの新商品「NAVI EXTENSION」

IT商品研究会 突撃インタビュー「NAVI EXTENSION」編

「どうもどうも」
どこかで聞き覚えのある声であった。
「──どちらさんで」
「油井ですよ。覚えていますか?」
記憶の底からかすかにわき上がってくるその名前。『RapiNAVI』で取材した人物ではないか。
「その『RapiNAVI』なんですがね、今ものすごい勢いで進化を遂げているんですよ」
「なんでしたっけ。」
「も~う、そんな冷たい言い方しないでくださいよ。どうですぅ、取材してみませんか?」
「どう進化したんですか?」
「驚かしたいので、今はちょっと話したくないんです。でも間違いなく驚きますよ」
「間違いなく驚くんですね」
「え、もちろんですッ」
ITの最先端を追い続けるのが宿命な猪突ライターとしてはとりあえず取材しておきますか。
そんなわけで、意外にも早く油井準人氏と再会することになったのである。

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え!? 『RapiNAVI』絶好調

「1年ぶりですかね」
油井氏はニコニコ顔で登場した。
「さっそくですが、その驚きの商品とやらを見せてくれませんか?」と訊くと、「それもいいですが、その前に『RapiNAVI』のその後を知りたくありませんか?」
『RapiNAVI』は発売直前に取材し、油井氏はえらく自信満々で「他社が競合商品を出してきたとしても勝てる」と豪語していたのである。それに対し記者は「また2年後くらいに直撃取材させてもらいますか。そのとき油井氏は笑っているのか泣いているのか。今から楽しみである」と書いていたのだ。
「で、どうだったんですか。売れているんですか?」
「もちろんです。毎月快調なペースで売れていて、初年度の目標をすでにクリアしてしまいました。来年度は軽く5万台はいくんじゃないですかね」
「え!? そんなに」。思わず絶句する記者。一方、鼻高々の油井氏。まったくもって面白くないのである。
「さて、『RapiNAVI』の話はここまでにして、その進化系というのは?」
「もう終わりにしちゃうんですか? じゃ、とりあえずこれ、『PopNAVI』というんです」
ボックス型の筆箱くらいの大きさで、見れば小さなモニタが組み込まれている。 
「『RapiNAVI』は売れているものの、1つ根本的な問題があったんです。それは『RapiNAVI』は、単なるリーダーライターなので告知機能がない、つまりキャンペーン 告知内容などと組合わせて使わないと何 のためにタッチするのかわからないということです。イベントコンパニオンなどが手持ちで『ここにかざしてください』と言って回る分にはいいのですが、店などに置く場合、『こんな特典がありますよ』などというPOPをセットで付けて初めておサイフケータイをかざしてくれる。このようにPOPというアシストが必要だったわけです。しかし、キャンペーンのたびにPOPを1回1回つくるのは面倒だろうと。いっそのことPOP付きのものにしてしまおうとつくったのがこの『Pop NAVI』なんです」
『RapiNAVI』にモニタを付けただけか、とつぶやいたそのとき、油井氏は怒涛のごとく『PopNAVI』の可能性について述べ始めたのである。



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『PopNAVI』はほんのサワリ?

油井氏はやおらスイッチを入れると、モニタから映像が映った。
「このモニタに映るのは静止画ですが、1秒おきに画像を変えることができます。人は動くものに反応しますので注目度は高いわけです」
しかし今の時代、モニタなどはお店のあちこちに置いてある。単なる電子ポスターと思われてしまうのではなかろうか。
「実はモニタだけでなく、スピーカー付きで音声も出るようにしてあるのです。『かざすともれなくプレゼント』などと音声でも誘導することで、俄然効果的になるわけです」
油井氏が何か操作をすると軽快な音楽が流れてきた。『PopNAVI』は右側に小さなモニタが、そのすぐ左横に白いスペースがあり、そこにおサイフケータイをかざしてもらうのだという。
画像や音声はどうやって入れるのか。
「専用の書込み用ソフトウェアを開発しまして、JPEGフォーマットの画像と音楽/音声データ、あと誘導したいURLなどを指定するだけでセッティングは簡単です。データはコンパクトフラッシュに書き込み、データの書き換えはそれを入れ替えるだけです。ちなみに、1つの静止画につき1つのアクション、つまりURL誘導ならば画像単位にURLを設定可能で、最大64パターンまで設定できるんですよ。」
現在、国内で携帯電話の販売台数は約1億台。うち約8,000~9,000万台がインターネットにつながっており、そのうち約半分の4,800万台強がおサイフケータイである。携帯電話をアクティブに使う人のほとんどはおサイフケータイになっているともいえるが、逆にいうといまだに約半分はおサイフケータイに対応していない。効果も半分じゃないのか。
「実は『RapiNAVI』をご購入いただいたお客様からもそうした声をもらっており、かざす部分にQRコードを印刷したシールを貼っている方もいました。そこで『PopNAVI』では、モニタ上にQRコードなどの2次元バーコードを表示できるようにしました」
『PopNAVI』によって紙などでつくるPOPが必要なくなり、QRコードにも対応できることはわかったが、それによってどんな可能性が広がったというのか。
「RapiNAVI+POPでも可能ですが、アフィリエイトモデルなどは『PopNAVI』で、さらにやりやすくなるのではないでしょうか」
「アフィリエイト?」
「成果報酬型広告のようなものです。たとえば混雑している携帯ショップなどで、手続きなどを待っているお客様がいるとします。待ち時間に店内をウロウロしていると、“着うた”や“ゲーム”など、「時間つぶしに最適なコンテンツ」の広告が『PopNAVI』から聞こえてきます。近づいてみると、面白そうなゲームの広告が流れており、携帯をかざせばコンテンツの購入・ダウンロードサイトへリンクしている。もしその時にお客様がゲームを購入すれば、ゲームの提供企業から販売手数料として報奨金をもらうようなビジネスモデルが、アフィリエイトビジネスです。従来、こういった成果報酬型広告はパソコン向けが主流であり、実際の店舗で行うリアルアフィリエイトはあまり流行ってはいません。QRコードで行うケースがありましたが、カメラ起動の操作が面倒なため、実際に購入する方がいなかったのです。しかし、PopNAVIであれば、面倒な操作は一切なく、“かざす”だけで目的のサイトへジャンプしますので、購入に至る確立が非常に高いと考えています。TPOにあわせて『PopNAVI』を設置すれば、売りたい商品に関心を持つ層へのリーチが今までよりも容易に実現できます。」
なるほど、『PopNAVI』であれば、季節ごとに対象商品を変えることも可能なわけだ。
「そしてもう1つ大きい可能性は広告主向けのモデルです」
広告主向けのモデル?
「最近、電子POPが盛んになっていますが、広告主からすると本当にそれが見られていて、効いているのか知りたいですよね。その効果測定に使うのです。お店に電子POPの代わり『PopNAVI』を置き、『かざしたらビール1本プレゼント』などと誘導し、おサイフケータイをかざしてもらう。そうすることで広告に興味を持ったお客様をカウントできるので、広告の効果測定を実現します。広告主は効果のある電子POPだけに広告費を集中できるというわけです」
なるほど面白い。
でも、油井氏は「間違いなく驚く」と言ったではないか。『PopNAVI』は電子POPとリーダーライターを組み合わせた面白いアイデアではあるが、「驚愕する」というレベルではない。帰ろうと席を立とうとしたそのとき、油井氏はこう言って不適な笑みを浮かべたのである。
「ここまではほんのサワリなんですよ」
「サワリだ!?」


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アイドルにも“タッチOK”ってか

「見てください、これ」
油井氏が出してきたのは、プラスティックの下敷きのようなものの縁に、金属線らしきものがグルリと巻かれた試作品のようなものだった。
「何ですかこれ?」
「これこそ、このたび当社が自信を持って開発した“超進化系”の商品です」
もったいぶった言い方をする油井氏。
「御託はいいですから、早く説明を」
「はい、それでは。きっかけは裏に『RapiNAVI』を組み込んだ大きなポスターを目にしたことです。2畳分ほどもある大きなポスターで駅中にあってとても目立つのですが、おサイフケータイをかざせる場所は10cm四方ほどしかない。『ここにかざして』と記しても、そもそもかざしてもらう面積があまりに小さいのでほとんど目立たない。これは問題だなと思ったのです」
それと目の前の物体とどう関係があるのか。
「つまり、かざしてもらう場所であるリーダーライターのセンサ部分の面積を広げられないかと考えたわけです。たとえば、アイドル歌手の等身大のポスターなら、手のひらほどの大きさのリーダーライターにタッチしてもらうより、アイドル歌手のポスター全体にタッチしてもらうほうが面白い。子ども向けにキャラクターを使ったスタンプラリーをした場合も、最後にタッチするのがメカメカしい『RapiNAVI』より、キャラクターの形をした“そのもの”にタッチするほうが夢があって楽しい。このようにセンサ部分を自由自在な形に拡大することで、よりかざしてもらいやすくなるはずだろうと」
ほー。つまり、目の前にあるB5ほどの下敷きのようなものはそのセンサというわけか。
「その通りです。この下敷きのような部分にセンサ機能を移動させることができます。これを『RapiNAVI』とつなげてPOPの後ろに入れ込むとPOP全体がリーダーライターのセンサとなるのです。キャラクターなどにタッチしてもらいたい場合は、上方向に立体的に伸ばすこともできます。リーダーライターの本体部分をバックエンドに隠すことができるので、雨風も防げて電源も確保が楽です。かざす部分を拡張させたことから、商品名をズバリ『NAVI EXTENSION』と名づけました」
そして、油井氏のボルテージはどんどんと上がっていくのであった。


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かざす文化、実現なるか

「『NAVI EXTENSION』を使えば、さまざまな場所でケータイを反応させることができます。また、テーブルの下に組み込んでもテーブルの上にかざせば反応します。飲食店などのようにテーブルの上に『RapiNAVI』を置く場所がないところでも使えますし、高級ブランド品などを扱っているショップでも『NAVI EXTENSION』ならインテリアにうまく組み込めば、存在を意識させないことも可能でお店の雰囲気を損なうことはありません」
ここで油井氏は、新たに1つの試作品を取り出した。『PopNAVI』の液晶画面を少し大きくしたものである。
「『PopNAVI』はモニタの横のスペースにタッチしてもらうスタイルです。でもモニタそのものにタッチすることができれば、より自然に誘導できるかもしれません。そこで、モニタそのものにタッチできるようにしたのがこれです。現段階で42インチまで対応できます」
『NAVI EXTENSION』は、POP向けの平面型のものをB5~A3まで標準で用意し、平面でも大型のものや立体型、さらにモニタ型はオーダーで対応することを考えているという。いずれも価格は未定とのことだ。
ポスターもPOPも液晶画面もタッチOKな『NAVI EXTENSION』。改まった形でタッチしてもらうのではなく、日常の自然な行為の延長線上でタッチしてもらえるという点で、相当のアドバンテージがあるかもしれないなぁ……。
「ほ~ら、驚いたでしょ」。記者の考えこむ顔を見てすかさず突っ込む油井氏。
「ただですね、課題もあるんです。」
課題?そうそう、何にでも穴はあるものだ。ついニヤリとする記者。
「おサイフケータイをかざして情報にアクセスするという流れをもっと広めていく必要があることです。『NAVI EXTENSION』は、このケータイをかざすという行動をもっと普及させるために開発したと言っても過言ではありません。」
確かに、“ケータイをかざして情報ゲット”ということがあたりまえにならなければ、この商品の存在意義も薄れてしまうだろう。
「今考えているのは、駅やスーパーマーケットなどにリーダーライターを設置し、皆さんに便利と感じていただける仕組みを考えています。毎日利用する場所で、しかも使って便利であれば、口コミで一気に広がる可能性がある。そうした地道な仕掛けの積み重ねで、おサイフケータイをかざすことが1つの文化になってくると思うんです」
文化を創るとは、油井氏も大きく出たものである。しかしながら、この職業にとって致命的ともいえる「方向オンチ」な記者。地下鉄の路線図にかざすだけで、最適なルートがケータイに出現するような仕組みを期待したいものだ。しかし、路線図にケータイをかざしている姿は意地でも油井氏には見られたくない…。
そう思いつつ、丸紅情報システムズをあとにする記者であった。


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