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ライターズコラム 朝岡 良仁
朝岡 良仁 Asaoka Yoshihito 村越厚志 氏 テスコについて
テスコは、非破壊試験(NDT)の各手法のトレーニングを主体に関連の技術開発、コンサルティング等非破壊試験のソフトウェア全般のご要求にお応えするべく1975年に設立された技術提供会社です。設立以来、非破壊試験のスペシャリストとして広く国内外に多くの実績を重ねてきました。テスコは、常にユニークでインターナショナルな技術の提供をめざしています。
http://www.tesco-ndt.co.jp/index.html
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IT商品研究会 突撃インタビュー「テスコ」編

TESCO日々ものづくりに携わっている者にとって不安はつきものだ。
「思ったような性能が出なかったらどうしよう」「商品が売れなかったらどうしよう」。
そんな不安の中で、もっとも避けたいものが「欠陥」だろう。
欠陥は最悪の場合、甚大な事故につながり、企業の信用失墜だけでなく、ついては企業の存亡の危機にまで発展することすらある。
「そんな不安を少しでも解消してくれるのが、うちの商品なんです」
そう答えるのは、テスコ株式会社の村越社長である。
見せてもらったのは、小型自動車をさらに一回り小さくした大きさの鉄の箱。
直径10cmほどの物体を箱の中に入れると、「今から撮りますよ」という。
なにやら操作する村越社長。しばらくして、モニタにその物体がすうっーと現れる。
「え!?」
見せてもらった物体とはまったく違った形が、そこにあった。

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見えない中身がま~る見え

見えない中身がま~る見え「実際に見たものと、出てきた写真の絵がまったく違うじゃないですか?どういうことなんでしょうか?」
そう言うと村越社長は人懐っこい顔で小さくニヤっと微笑む。
「驚いたでしょ。これはただ写真を撮ったわけではないんですよ。ちょっと特別な方法で撮りまして」
今回、訪問したのは品川区にある株式会社テスコ。案内されたのは1階にある展示ルームである。
「もし飛行機の機体をつくったとして、それに問題がないか確認する場合、どんなことをしますか?」
「う~ん、そうですね。目視で1つひとつチェックするのはもちろん、叩いて異音がないかも調べてほしいですね。なにしろ命がかかっていますから。」
「それも悪くないですが、できれば中がどうなっているのかが見えれば一番いいですよね。その透視術を提供しているのが、実は当社なんです」
透視術?まるで超能力者のような怪しげな雰囲気だが、訊けば「科学的な方法でそれを実現する」んだとか。
「病院にレントゲンと呼ばれるX線がありますが、あれと同じようにX線を当てることで内部を見るわけです。一般に『非破壊検査』と呼ばれ、原発や航空機、ガスタンクや石油タンクなど、安全性が重要視される分野では、昔から非破壊検査がおこなわれていました。しかし、X線は横から撮影してフィルムにして見ますが、手前のものと奥のものが全部写ってしまい奥行きが非常にわかりにくい。そこでもっとわかりやすいものがないかと開発されたのがCT(コンピュータ断層撮影)です」
CTはハウンズフィールドという人が1960年代に考案し、のちにノーベル生理学・医学賞の受賞につながった世紀の発見だ。
「CTは正確には『X線CT』といい、その名の通りX線を使いますが、通常のX線との違いは、扱うものがフィルムからコンピュータ・データになったこと、もう1つは、断面がわかるようになって、奥行きが把握できるようになったことです。先ほどお見せしたものが見た目と違っていたのは、内部が写り込んだ断面が表示されているからです」
なるほど、そういうことだったのか。テスコは、まだX線フィルムによる非破壊検査が主流だった1975年に設立され、非破壊試験のコンサルティングと教育からスタートし、航空機や原子力発電業界では欠かせないアメリカのASNTLevelⅢ試験の実施も手がけ、CT装置を扱うようになったという。
CTというと病院にある医療用のCTを思い浮かべるが、テスコで扱っているのは工業用だ。業務用冷蔵庫風のもの、物置大のものなど、見た目が医療用とはまったく違うのである。
「いいところに気がつきましたね。工業用と医療用CTは基本原理こそ同じですが、そのラインナップはまったく違い、一筋縄ではいかないんです」


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対象物や目的に応じて変わるCTの種類

対象物や目的に応じて変わるCTの種類

「まず医療用と工業用の違いの1つは、医療用は対象物である人は動かずにX線を出す装置と検出器がぐるぐると回りますが、工業用は対象物が回ります。そしてもっとも違うのが電圧です。X線は電圧を強くするとX線の波長が短くなり、材料を透かしやすい性質があります。そのため、人を対象にしている医療用は電圧が150kvと低く設定されていますが、工業用はMV(例9MV=9000KV)以上のものまであります。」
訊けば上記のほかに、90、130、160、225、320、450kvのラインアップがあるという。それにしてもなぜこんなに電圧が違うものを用意しなければならないのだろうか。
「お伝えしたようにX線は電圧によって波長が違い、電圧が低いものは軽くて小さいものに向いています。一方、電圧の高いものは重くて大きいものに向いています。また、320kv以下のものはマイクロフォーカスといってX線を出す部分が5μmほどと小さいため分解能が非常に高く、内部を精細に見たい場合に向いています。そのため、対象物やどの程度精細さが必要かによって、さまざまなラインナップが必要になるんです」
90kvは視野が2mmしかなくミクロン単位のものまで見えるため、ガラス繊維や樹脂に適し、225kvや320kvのものは電子部品やアルミ鋳物に、450kvは大型アルミ鋳物や鉄部品に、9MVのものは組立て済みエンジンなどに最適だという。
CT装置は、X線を対象物に照射して、X線の透過量を検出器でキャッチし、その強弱をソフトウエアで解析するという仕組みだ。テスコでは、X線を出すX線装置はイギリスのベンダー、ソフトウエアはアメリカのベンダー等のものを取り扱い、クライアントの要望や目的に応じて最適の組み合わせを提案し、1つのCTシステムとして組み上げるシステムインテグレーションをおこなっている。
「こうしたハードのほかにもう1つ忘れてならないものがあります。ソフトウエアです。CTというと輪切りの断面画像の印象が強いと思いますが、コンピュータの技術が進むにつれて、今ではソフトを使っていろんなことができるんです」
村越社長はそう言うと、やおらマウスを動かし始めた。すると、これまでの画像とはまったく違う、超リアルな形がモニタ上に浮かび上がってきたのである。


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コンピュータの進歩で、計測や解析もOK

コンピュータの進歩で、計測や解析もOK

「出始めたころの工業用CTは輪切りの断面図のみで、それを何枚も並べて欠陥を探すというものでした。それが、コンピュータのスペックが飛躍的に向上していったことで何百枚ものスライスデータを扱えるようになり、それに伴って欠陥がある場所もすぐにわかるようになっていきました」
最初の進歩は3Dデータとして表示できるようになったことだ。スライスデータを重ね、それを元にデータを3D化。縦方向に割れば縦断面を見ることもできる。また、鋳物などは中に「巣」と呼ばれる中空ができやすいが、3D化した画面の中で自動的に巣だけを検出してカラー表示することも可能だ。
画像処理技術も進化しており、携帯電話を1機丸ごとデータを撮ったあとに、画像処理によって端子の部分だけを抜き出すといったこともできる。
「もっとも使われる用途は『欠陥』の発見ですが、『計測』用途としてもよく使われます。肉厚不足を確かめたい場合も、『厚さ5mm以下は赤く表示する』と設定すれば、5mm以下の肉厚の足りない部分は赤く表示できます。また、測定したい部分をマウスで指定すれば、長さや大きさを数値で表示できます。さらに、形状を点群データとし、それを設計したCADデータと比較することで、元図とどれくらい誤差があるのかを把握することも可能です」
また最近では、『解析』用途としても使われだしているという。CADデータがなくても、それをCTで撮影し、そのデータを元にFEM解析ができるそうだ。
ただ、いくらコンピュータの性能が上がったといっても、CTを3D化する場合、スライスデータを何百枚も重ねるために膨大なデータになるはずである。簡単に処理できるものなのだろうか。
「確かにデータ量は膨大ですが、現在は高性能なパソコンを利用して処理できます。小さいものなら測定時間は数分で、スライスデータが500枚あるとすると、3D画像の表示まで30分ほどです。もちろん、大きい形のものやスライスデータが多くなると時間もかかりますが、24時間稼動で、夜中に測定とデータ処理をしてしまうこともできます」
主なクライアントは、厳格な安全性が求められる原子力発電、宇宙航空、さらに鉄鋼、電気、自動車関連の企業が多いが、研究学術分野でも使われているそうだ。
「考古学分野で、現代人と縄文人の歯を比べ、縄文時代の生活を推測したり、地下をボーリングして採取したサンプルをCTで調べることで、いにしえの気候変動調査にも使われています」


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一度ハマるとクセになる!?

一度ハマるとクセになる!?

気になる価格だが、いくらくらいなのだろうか。
「当社の売れ筋は225kvと450kvですが、225kvで6500万円ほど、450kvなら1億数千万円ほどです。そのためお客様の多くは大手企業がほとんどですが、近年は部品メーカーも多くなってきています。納入先の企業が導入していることから、自分たちも納入先と同じチェック体制にしていこうという流れがあるようです」
工業用CTは納入されると、必ずある傾向を示すという。フル稼働することだ。
「ものづくりや品質管理をする人たちは、それだけ不安を抱えているんだと思います。CTを使えば内部の様子が手にとるようにわかるので、『ちょっと見てほしい』と担当者にすぐに依頼し、問題がなければ安心するようです。導入する前は『まるで高価な包丁だね』とおっしゃるのですが、いざ導入するとあまりにスパスパ切れるので、手放せなくなってしまう感じです。1台購入したあとに、別の対象物やほかの工場でも導入したいと、2台目、3台目を導入するお客様が多く、1工場1台という企業もあります」
これまでテスコは、自社販売と代理店で販売してきたが、2007年10月から丸紅情報システムズの100%子会社となったことで販路を拡大している。
「間違いのない商品を確実につくっていくためには、『問題がない』と断言できる確かなチェックが欠かせません。世間では今、欠陥に対して厳しい視線が向けられており、工業用CTの需要はさらに高まると思います。当社の製品を使って間違いのない製品ができ、それが消費者の信頼につながり、企業の成長にもつながっていく。そんないい流れをつくる一助となればうれしいですね」
なんでも、テスコは分解能が高いマイクロフォーカス型の工業用CTを国内で最初に取り扱ったそうで、「この分野ではパイオニアなんですよ」と胸を張る村越社長。テスコの仕入れ先の1つはCTを開発したハウンズフィールドが所属していたEMI社出身の人物が立ち上げた会社だそうだ。
丸紅情報システムズとタッグを組んだ業界のパイオニアは、さらにパワーアップしそうな気配である。


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