1G/10Gbpsネットワーク用フローマネージメントツールの新版、販売開始 サーバ使用状況の監視を実現
丸紅情報システムズ株式会社(略称:エムシス/MSYS、本社:渋谷区渋谷3-12-18、社長:小川和夫)は、米インモン社(InMon Corp. 米国カリフォルニア州サンフランシスコ、社長:ピーター・パール氏/Mr.Peter Phaal、設立1996年)が開発した、ネットワーク監視ソフトウエアの新版「トラフィック・センチネル(Traffic Sentinel) バージョン5.0」の販売を開始します。バージョン5.0では、ネットワーク上にあるサーバのCPU、メモリ、ディスクなどの使用状況を監視できる機能「ホスト・エスフロー(Host sFlow)」を追加しました。
トラフィック・センチネルは、コンピュータ・ネットワークを流れるデータを常時監視するソフトウエアです。収集したデータを比較することで、ネットワーク全体でのサーバや仮想マシン、クラスタのしきい値や傾向を知ることができます。サーバのパフォーマンスと、それに対応するネットワーク・トラフィックとを直接的に関連付けて、ネットワークやシステムの管理を一元化することが可能になります。コンピュータ・ネットワークのトラフィック情報を収集するために、インモン社が開発した専用のプロトコルsFlow(*1)をはじめ、NetFlow(*2)、IPFIX(*3)などに対応しています。
◆「トラフィック・センチネル バージョン5.0」で追加された主な機能は以下の通りです。
1. ホスト・エスフロー(Host sFlow)機能
サーバのCPU、メモリ、ディスクなどの使用状況を監視できる機能を追加しました。ネットワーク全体でのサーバ、仮想マシン、クラスタのしきい値や傾向を知り、比較するための各種情報を収集します。サーバの使用状況と、それに対応するネットワークの送受信量とを直接的に関連付けることで、ネットワークやシステムの管理を一元化します。さらには、完全自動化によるネットワーク使用状況を最適化するための環境が構築可能です。
2. トランスポート層(レイヤー4(*4))のネットワーク構成図の表示
トランスポート層(レイヤー4)のネットワーク構成図を表示する機能を新しく追加しました。下位のネットワーク層(レイヤー3(*5))、またはデータリンク層(レイヤー2(*6))のネットワーク環境で、データがどのように処理されているかに関係なく、クライアントPC、サーバ、サービス間のアプリケーション層(レイヤー7(*7))との関連性を、送受信量データを用いて、リアルタイムに表示することができます。
3. FCoE(Fibre Channel over Ethernet)(*8)の監視
ストレージからのデータ送受信量により、ネットワーク上の負荷は急激に大きくなります。このため輻輳(ふくそう)状態が発生する可能性が高くなります。FCoEを復号化することができ、ストレージからのデータ送受信量を、ファイバーチャネル(*9)アドレスごとに追跡することが可能です。(*10)
4. マルチキャスト・グループ・メンバーシップ(IGMP(*11))のモニタリング
IPマルチキャスト(*12)のデータ送受信量に対して、エンドホストを登録するのに用いるIGMP(Internet Group Management Protocol)の復号化も可能になりました。これは、SNMP(Simple Network Management Protocol)(*13)で管理するには対象機器の数が大きすぎるので、マルチキャスト・グループごとのマルチキャスト・メンバーシップの範囲を追跡することが有効になります。
トラフィック・センチネル バージョン5.0の販売価格は500万円(税別)から。年間保守契約加入ユーザには無償でアップグレード版を提供します。MSYSでは、通信キャリア、大企業、官公庁や各種サービスプロバイダなどを中心に、販売開始から1年間で1.5億円の売上をめざします。MSYSは、インモン社製トラフィック・センチネルの国内総販売代理店です。
- (*1)sFlow(エスフロー):インモン社が開発したトラフィック情報の収集に利用するネットワーク・プロトコル。2001年9月より技術仕様が無償で公開されており、ブロケードコミュニケーションシステムズ、ヒューレット・パッカード、エクストリーム・ネットワークス、アラクサラネットワークス、アルカテル・ルーセント、Force10ネットワークス、日立、NEC、アライドテレシス、H3C、ジュニパー・ネットワークスなど、多くのネットワーク装置メーカーに採用されています。
- (*2)NetFlow:シスコシステムズ社が開発したネットワークのトラフィック情報の収集に利用するネットワーク・プロトコル。
- (*3)IPFIX:Internet Protocol Flow Information Exportの略。IETF策定のトラフィック情報の収集に利用するネットワーク・プロトコル。
- (*4)レイヤー4:トランスポート層。OSI参照モデルの第4層に位置し、データ転送の信頼性を確保するための方式を定めたもの。TCP、UDPなどがトランスポート層に属する。
- (*5)レイヤー3:ネットワーク層。OSI参照モデルの第3層に位置し、データリンク層以下のプロトコルを使用して接続されているネットワーク同士の通信を行うための方式を定めたもの。IPなどがネットワーク層に属し、ルータなどの製品がネットワーク層をカバーしている。
- (*6)レイヤー2:データリンク層。OSI参照モデルの第2層に位置し、ネットワーク上で直結されている機器同士での通信方式を定めたもの。PPPなどの規格がデータリンク層に相当しており、スイッチングハブなどの製品がデータリンク層をカバーしている。
- (*7)レイヤー7:アプリケーション層。OSI参照モデルの第7層に位置し、ネットワークアプリケーションのうちユーザが直接接する部分。ネットワーク経由での送受信を行うプログラムとユーザとの入出力を行うプログラムの間の通信にあたる。
- (*8)FCoE:ファイバーチャネル・オーバー・イーサネット (Fibre Channel over Ethernet)の略。ファイバーチャネルのフレームをカプセリング化し、IEEE データー・センター・ブリッジング (Data Center Bridging(DCB)) などの拡張された10Gbpsイーサネット上で動作させるための規格。
- (*9)ファイバーチャネル:ギガビット級ネットワーク技術の一種であり、主にストレージ・ネットワーク用に使用されている。
- (*10)sFlowは、レイヤー2で機能するため、ネットワーク機器のsFlowエージェントを変更することなく監視することができます。
- (*11)IGMP:同一のデータを複数のホストに効率よく配送するIPマルチキャストで、配送を受けるために構成されるホストのグループを制御するためのプロトコル。
- (*12)IPマルチキャスト:インターネットなどのTCP/IPネットワーク内で、複数の相手を指定して同じデータを送信するためのIPの追加仕様。
- (*13)SNMP:TCP/IPネットワークにおいて、ルータやコンピュータ、端末など、ネットワークに接続された通信機器をネットワーク経由で監視・制御するためのプロトコル。
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