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建設分野 3Dプリンター活用事例

東京大学 様 東京藝術大学 様


東京大学大学院
工学系研究科 建築学専攻 特任准教授 小渕 祐介 氏
同コースアシスタント 兼 木内俊克建築計画事務所 主宰 木内 俊克 氏
同コースアシスタント 吉田 博則 氏
東京藝術大学
美術学部 建築科 准教授 金田 充弘氏
教育研究助手 鈴木 芳典氏
後期博士課程在籍 兼 京都市立芸術大学 美術学部 総合芸術学科 特任講師 砂山 太一氏
芸術情報センター非常勤講師 兼 東京大学工学系研究科建築学専攻コースアシスタント 永田 康祐氏

コンピュータで創る「新しい建築の形」
3Dプリンターだからできるモノとしての再現

目指せ「デジタル」と「人の手」の融合

「建築物」というと、垂直水平を基本にし、四角い建物のイメージがあるが、そうした従来の建築とはまったく違った角度からアプローチしているのが、東京大学の小渕祐介氏の研究室と、東京藝術大学の金田充弘氏の研究室だ。
「私はロンドンで建築デザインと教育に関わったあと、2010年に東京大学に移りました。そこで感じたのは、欧米と違い、日本はものづくりの文化が豊かなことです。職人文化とコンピューティングなどの情報文化の融合することで新しい発想が生まれるのではないか。また、素材に対する知恵に情報が加わることで持続可能性のある建築ができるのではと考えました。『デジタル』と『人間だからできること』の関係性、『技術』と『感性』の関係性などを研究テーマにしています」と小渕氏。
東京藝大でも、金田氏が「数学的アルゴリズムにより3次元データを生成し、構造解析を行っています」と語ると、砂山太一氏は「コンピュータやアルゴリズムを使うとしても、人の手で作る意味はこれまでと変わりません。モダニズムデザインが産業革命以降長い年月をかけて、その工業化における美意識を確立していったように、情報技術に関しても、その生産性と一体となった新しい美学的意識の探求が重要になります。そういった意味で使い手が技術をその手に習熟させることは必要不可欠です。」とコンピュータと人の手の融合の重要性を強調する。
砂山氏は「マテリアライジング展」と題した先端技術を応用した表現の可能性を探る展覧会を企画し、小渕研究室所属の木内氏および吉田氏も出展作家として参加している。また金田氏が小渕研の講評会に参加するなど、両研究室は大学を超えてつながりが深い。これら2つの研究室で共通することは「情報技術によって建築の新しいカタチを創る」を精力的に研究実践していることだ。


東京大学小渕研究室 修士課題作品の模型
Ⓒ東京大学小渕研究室




新しい建築デザインを探りたい

そもそもコンピュータで設計することで何が得られるのか。
「コンピュータによるものづくりによって複雑な形をより合理的につくることが可能になります。それにより、国際的に飽和しつつある建築デザインは変わりつつあります。ものづくりの中で培われてきた人の手による高度な作業に『情報』が加わることで、より複雑なものをより簡単につくれるようになるわけです」と木内俊克氏。
人の手のみでは難しかった複雑な形を作ることができるコンピュータ。それは建築業界に新しい息吹を与えることにもつながっている。例えば、吉田博則氏が目指す建築は、まさにコンピュータなしでは決して作ることができないものだ
「小さい要素素材を積み上げて建築構造物を作ることを研究しています。実験しているのは、砂粒を自然に落としていくと重力や摩擦のバランスで砂山が積みあがる原理で、爪楊枝や割り箸をコンピュータ制御の機械で最適な位置に積み上げることで、建物の構造体を作ります。これを基にして、実際の建築物の大きさにしていくための素材や工法を求めていきます」
デジタルファブリケーションが普及しはじめた近年に至るまでは、コンピュータによって複雑な形を作図できても、複雑であればあるほど、生産過程は非常に煩雑になり仮設資材も大量になってしまう。模型を作ることも容易ではないはずだ。
「1990年代後半以降、少しずつ3次元的な曲線・曲面を基調とした建築への取り組みが増えていきましたが、煩雑な生産過程や、特に経済的な理由もありそれほど広がってこなかったのが現状です」と木内氏は語る。
そうしたなか、小渕研究室、金田研究室ともあるものに目をつける。3Dプリンターである。



3Dプリンターだから複雑な形も簡単に「モノ」に

東京藝大の金田研究室は2011年11月から、東京大学の小渕研究室は2012年10月から3Dプリンターを使用している。使っているのはともに「uPrint SE Plus」だ。
金田研究室はコンピュータで設計した複雑な形状の模型製作に3Dプリンターを使っている。網かごのような形、木の年輪のように何重にも重なっているもの、複雑に波打っているものなど、3Dプリンターがなければ決して作れなかったであろう模型が並ぶ。
また機能部品として、木製板部材を立体的につなぎ合わせるジョイント部材の試作品なども作っている。なかには実用品として使っているものもある。断熱材を複雑な曲面で切断するために、コンピュータで制御するロボットアームの先端にヒートワイヤを付ける接続部品が必要だったが、それは3Dプリンターで作ったという。
「3DプリンターによるABS樹脂製部品のよいところは、タッピングなどの追加工をしても、割れたりせず、容易にかつ正確に加工できることです」と永田康祐氏は指摘する。


Ⓒgh/e(砂山太一、永田康祐、御幸朋寿)

Ⓒマテリアライジング展/Micheal Hansmeyer



Ⓒマテリアライジング展 / 土岐謙次

Ⓒ東京芸術大学金田研究室


3Dプリンターで広がる夢の数々

一方、小渕研究室は主に2つの使い方をした。1つは模型だ。具体的には、複雑な幾何学形状の構造物が、実際に物質として成立しているかどうかの確認と、プレゼンテーションとしての利用だ。作られた模型は自由曲面形状のものばかりで、その斬新さは目を見張るものがある。「型取りを行ったり、レーザーカット部材などから組み立てたりする方法と比べると、3Dプリンターのほうが作業が簡単で、完成度の面でも高いと感じました」(小渕氏)
もう1つは建築部材としての利用。パビリオン建設のカスタム接合部分ピースのモックアップの形状・機能確認として3Dプリンターが使われた。小渕氏は今後、修士論文研究では3Dプリンターの活用を定常化させ、より規模の拡大を図りたいと考えている。
「3Dプリンター以外の成形方法と組み合わせることで、より多様な使用用途が見いだせる可能性があり、積極的に3Dプリンターを推奨していこうと思っています。また、3Dプリンターは強度の面から建築躯体部材そのものに使うことに限度があるのは事実ですが、逆に建築物のあらゆる部材をプラスチックにするなど超軽量にして、建築全体に要求される仕様そのものを軽量化するということも考えています」と意欲を燃やす。
金田氏は「建物の正面であるファサードを構成する部材に3Dプリンターで作ったものが使える可能性があります。また、3Dプリンターで作った部材にICチップを組み込み、部品識別情報や立体空間座標位置情報などを部品にもたせることで、設計図の代わりにしたり、施工管理に利用したりすることも考えられます」と夢を膨らませる。
建築業界に着実に浸透しつつあるコンピュータと3Dプリンター。新たな形を次々と生み出す源泉となっているだけでなく、現場の効率化、施工管理そのものを変える可能性を秘めている。



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