品質管理 - シートメタル成形プロセスにおいて
品質条件の向上、コストや時間に課せられる高いプレッシャーは、今日のシートメタル産業全体に影響を与えています。こうした需要を満たすために、設計エンジニア、金型製造者、研究開発、生産、品質管理のスペシャリストが光学測定システムに信頼を寄せる傾向はさらに強まっています。
GOM社の測定システムはスタンピング、曲げ、絞り、プレス、そして成形の各プロセスチェーンで使用され、シートメタル特性の決定、金型トライアウトの短縮化、初回品検査、量産のための生産管理、アッセンブリ分析に至るまで一貫した品質保証を確約しています。
シートメタル成形プロセスにおける品質管理
- 材料パラメータ / FLC
- 設計 / CAD
- シミュレーション & 成形限界分析
- 金型製作 & トライアウト
- 初回品検査
- 量産品検査
- アッセンブリ & 治具
GOM社のシステムは設計とシミュレーションに対する成形限界曲線 (FLC) を決定することによって正確な材料パラメータを提供します。トライアウトの間、シートメタル部品の形状や寸法の正確性・材料欠陥 (コンポーネント形状、スプリングバック、トリミング、穴パターン、材料厚、成形限界分析) がチェックされます。量産のための品質管理については、全ての測定と検査プロセスが自動化されています。
材料パラメータ / FLC

用途
シートメタル合金の材料パラメータに関する知識は、適切なコンポーネント設計 (CAD)、良好かつアクティブな表面を用いた機能的ツールの開発、現実的シミュレーション (CAE) のための確かな基礎を提供します。これにより、様々な製品、金型レイアウトや成形プロセスの信頼性のあるシミュレーションや最適化が可能です。
- シートメタル特性と材料決定
- ISO 12004準拠する材料の典型的な成形限界曲線(FLC)
- Nakajima, Marciniak, Bulge (ISO 16 8準08拠)
- 張力テスト、穴広げ試験およびせん断試験

特徴
材料ひずみ (最大主ひずみ & 最小主ひずみ) の全範囲測定は、手動、拡大鏡または顕微鏡による決定よりも著しく正確性に優れています。新合金の材料パラメータ定義、製品の受入れ決定、コイル品質の変化を検査することができます。
測定システムおよび評価
設計 / CAD

用途
全範囲の形状取得により、リバースエンジニアリングやコンポーネント・金型形状を既存の CAD ソフトウェアパッケージに適合させることが可能となります。さらに、CAD データには設計時に検査計画が既に供給されており、3D 測定計画は CAD データ上で直接行われます。
- コンポーネント形状の取得
- (修正済み) 金型の取得
- スプリングバック補正
- CAD における検査計画

特徴
幾何要素および自由曲面のリバースエンジニアリング。CAD におけるスプリングバック補正 (モーフィング/高度モデリング)。職人による金型修正後の CAD データの更新。コンポーネント生産に先駆けた CAD データ上の 3D 測定計画の作成ができます
測定システムおよび評価
シミュレーション & 成形限界分析

用途
全範囲の 3D 成形分析により、成形過程で引き起こされた材料欠陥が、肉眼での確認よりも早期発見が可能です。成形限界図では、測定された形状変化がブランク材の材料特性 (成形限界曲線) と比較され、変形限界領域が検知されます。加えて、以前にシミュレーションされた形状およびひずみが全範囲かつ数値的に、実際の測定結果と比較できます。
- >材料厚減少や材料の細線化 (ブランク材、パイプ等)
- 最大主ひずみと最小主ひずみ
- 成形限界図
- 数値 FE シミュレーションの検証
金型製作、テスティング & 機械能力分析

用途
3D デジタイズにより STL データ上で直接スムージングを行っことができ、金型の製作およびメンテナンスにメリットがもたらされます。トライアウトでは、3D 測定データから金型修正が直接導かれます。欠陥コンポーネントの原因がいつも金型形状にあるとは限りません。動的成形プロセスを測定することで、機械ツールの剛さ、傾き、角度位置などに関する情報を得ることも可能です。
- STL 測定データ上の CNC スムージング
- 許容管理とポジショニング
- 磨耗管理、溶接マーキング、残留物の検出
- 機械の挙動解析
初回品検査

用途
完全な測定・検査レポートを含む全範囲の形状&寸法分析により機能性が確保され、光学的な条件が満たされます。また、コンポーネントに物理的な変形を加えることなく評価が可能となります。初回品検査は、測定計画(CMM 検査)、2D 図面または PMI パラメータや幾何公差(GD&T) を備えた CAD に基づいています。
- >表面欠陥検出不要
- 形状 & 材料厚の検査
- スプリングバック分析 (補正)
- トリミング & スプリング
- ヘムエッジ、穴パターン
- 金型修正

特徴
全範囲のコンポーネント測定により、未チェック箇所がゼロに。長い表形式の検査レポートの代わりに理解しやすい結果を提示することにより、金型形状 (スプリングバック、トリミング) ならびに機械・プロセスパラメータ (潤滑、押さえ力、閉力) の修正値を迅速に決定することが可能となっています。
測定システムおよび評価
量産品検査

用途
量産のための生産管理では、自動の生産関連モバイル測定セルにより、スクラップや手直しにかかる時間が削減されます。測定物を離れた場所にある測定室まで運ぶ必要はありません。ロボットキネマティクスや検査計画を含むプログラミングは、CAD 上のバーチャル測定室 (VMR)にてオフラインで実行できます。そのため、測定セルの生産性を維持することができます。
- 自動品質管理
- 生産工場における検査レポート
- リアルタイムでの傾向分析 (原因/進捗)
- プロセス管理と摩耗管理
- 統計分析と統計解析(Cp/Cpk/Pp/Ppk/Min/Max/Avg/Sigma )

特徴
完成引き渡しの測定セルは使用場所に柔軟に対応します。生産の場面で直接使用が可能。迅速に測定結果を出します。操作安全機能が統合された自動測定セルは、納入後1~2日以内に使用準備が整います。これらのセルは現場職員による操作のもと、プロトタイピング、金型製作、分析、生産およびアッセンブリに適応可能です。
測定システムおよび評価
アッセンブリ & 治具

用途
全範囲またはポイントベースのトラッキングにより、物理的コンポーネントを相互に位置合わせ・ポジショニングしたり (光学式ゲージ)、最適な仮想位置合わせを現実の物理的世界に反映することが可能となります。加えて、バックプロジェクション機能を使用し、線、円、ポイントといった特徴をコンポーネントに直接投影することができます。
- 治具やゲージ等のキャリブレーション
- 設計位置またはアッセンブリにおけるコンポーネントのオンラインポジショニング
- 隙間・段差分析
- コンポーネントのマーキング (断面線、円)

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