3D＋1D=4Dが生む大きな可能性とは？掲載日：2023/11/09

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東京では11月に入り、プロ野球も最後まで盛り上がって終わったのに、日中は半そでで過ごせるような日が続いています。寒いより暖かい方が過ごしやすいとはいえ、冬がある日突然やってきそうで、なんだか落ち着かない秋だと思っています。

さて、前々回のコラムでもご紹介しましたが、ドイツ　フランクフルトで開催される世界最大規模のAM関連展示会「Formnext2023」がいよいよ11月7日に始まりました。 筆者は日本で留守番ですが、日本からも多くの方が現地参加されると伺っています。現地はそれなりに寒いようですが、ネットからの速報では、コロナ前以上に盛り上がりを見せているようです。詳しい情報は次回以降お伝えできればと思いますが、既に新しい3Dプリンターシステムや材料がメーカーから発表されていますので、関連ニュースに注目していただければと思います。また、会場での講演ステージの一部を主催者がライブ配信していて、時差があるので日本では夕方から深夜になりますが、筆者も昨日早速視ました。現地で視る方が良いのは言うまでもないことですが、日本にいても時間差なく情報が得られるのはとてもありがたいことですし、情報収集に役立てたいと思っています。講演プログラム全体を見ると、今年の新しい傾向として建築とファッション（含むテキスタイル）の講演が増えたと思います。

国内でも様々な3Dプリンティングに関するイベントが多数開催、または予定されています。その中のひとつで、先日久しぶりに会場開催された、日本画像学会内4DFF (4D and Functional Fabrication) 研究会主催「4DFF2023カンファレンス」に参加してきました。2018年に始まって以来、毎回参加してきました。2019年については過去にこのコラムでも取り上げています。ここではこれまで以上に広い分野から、幅広い年齢層の方々による研究、成果発表がありました（下は配布された予稿集）。

展示された研究・成果の一部で、折り紙の構造を利用したもの、人の動きでデザインしたものなど

ところで、4Dといえば一般には「4次元」のことで、ドラえもんのポケットを思い浮かべる方もおられるでしょう。一方、この4DFFでの4Dについては、このコラムで2018年に筆者が勝手にした解釈は下記のとおりです。

”3Dプリンターで作る立体物から生み出される何か新しい「価値」＝4番目のD”

今も大筋では変わりないと思いますが、今回は特に3Dの部分は3Dプリンティングに限らず織布だったり、材料も樹脂、金属に限らずゲル、磁性材料など境界が広がったこと、研究だけでなく、乳房を手術された方のためのパッドを3Dプリンティングで既に量産製造、販売された例もあり、また+1Dの部分も、例えば時間がたつと変化したり、形状記憶で戻ったりという時間だけでなく、これまでなかった動き、感触、食感から、人の体験、感情、感動まで「こんなことが出来るようになるんだ！」と驚いた研究・成果が多くあり、3D＋1D=4Dが生む大きな可能性を見ることが出来ました。

また、誤解を恐れずに言うと、多くの3Dプリンティング関連のイベントより若い年代の方々が多く参加され、みなさんデジタルと3Dプリンティング技術を深く理解され、プログラミング含め使いこなす技術も持たれ、楽しそうに成果発表をされていたことに明るい未来が見えたイベントでした。来年も開催されるかと思いますので、ぜひ皆さんも成果事例発表含め、参加されることをお勧めします。

弊社丸紅情報システムズ株式会社は、下記展示会に出展します。筆者も九州のイベントに久しぶりに参加する予定ですので、多くの方のご来場をお待ちしております。

九州ものづくりワールド　設計・製造ソリューション展

開催日時：　2023年11月29日(水)～2023年12月1日(金)　10:00 ～ 17:00
会場：　マリンメッセ福岡　B館 (〒812-0031 福岡県福岡市博多区沖浜町７−１)
【設計・製造ソリューション展】小間番号3－10

出展製品
・金属3Dプリンター Studio システム2　（Desktop Metal社）
・3Dプリンター Origin One（Stratasys社）
・3Dプリンター　J55 Prime (Stratasys社)
・高速ハイエンド3Dスキャナ ATOS 5（Zeiss社）
・最新型ハンディスキャナ T-Scan hawk2（Zeiss社）
・協働ロボット型自動計測システム　ATOS Q & GOM ScanCobot（Zeiss社）
・ハイエンドCAD/CAMシステム Tebis（Tebis社）
・金型製造業向け生産管理 ProLeiS（Tebis社）
・NCデータ最適化 NCBrain（NCB社）
・XR エンジニアリング・ワークスペース Hololight Space (Hololight社）新製品

参加費：無料　丸紅情報システムズからのe招待券(電子版招待券)はこちらからです。