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サポート補強による造形品質向上掲載日:2017/09/20

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「造形方向について」記事内(リンク)の「サポート生成条件について」にてご紹介したとおり、FDM方式では基本的にモデルの側面の傾きが45度以下の場合(水平面を基準として)、サポートが必要と判断し自動的に生成されます。*角度は機種や使用材料によって若干異なります。

ですが、材料状態(吸湿の程度)によってはサポートがつかない形状でも、モデル積層がうまくできない場合や、複雑なモデル形状によっては造形データ作成ソフトウェアの計算アルゴリズム上、必要な箇所にサポートが生成されず造形不良が発生する場合などがあります。今回はそのような場合のサポート補強による造形品質向上の方法をご紹介します。

 

造形方向について

  • box図1
  • box_ori図2
  • box_fail図3

まずはサポート補強方法の前に基本的な内容となりますが、図1のような立方体形状のモデルを造形する際に、通常であればフラットな面を底面とし造形データを作成しますが、仮に図2のような造形方向で造形データを作成すると、冒頭でご紹介したモデル側面の傾きが45度となるため図3のとおりサポートが発生しません。当然ながらサポートが発生しないため、支えが無くモデルが造形中に倒れたりなどし、造形不良が発生してしまいます。このような単純な形状の場合は予測がつきますが、複雑な形状のモデルではデータ計算後にツールパスの確認をし、適宜、造形方向を変更する必要があります。

 

サポートアングルの変更によるサポート補強

  • sphere図1
  • 45図2
  • 70図3

図1のような球体のデータの場合、デフォルトでのサポートの付加(図2)では材料状態(吸湿の有無など)によってはモデルがうまく積層されず、造形不良につながる場合があります。ストラタシスFortusシリーズ3Dプリンター向けのデータ作成ソフトウェア『Insight』を使用できる機種では、造形データ作成時にサポートアングルをデフォルトの角度(45度)からより大きい角度に変更することができ、それによってサポートをより多く付加でき(図3)、結果的にサポート補強につながり、造形不良を防ぐことができます。*モデル形状によってはサポート補強が必要のない箇所にもサポートが付加される場合があります。

 

任意の箇所へのサポート補強

  • thin_wall図1
  • thin_wall_default図2
  • thin_wall_dammy図3

図1のような肉厚が薄く、背の高いたち壁形状のモデルでは、肉厚が薄いため、冒頭にある図のように、造形中にモデルにぶれが発生し、モデル上部の造形品質に影響を与える場合があります。ストラタシスFortusシリーズ3Dプリンター向けのデータ作成ソフトウェア『Insight』を使用できる機種では、任意の箇所にスライスカーブを作成することができます。その機能を用いて任意の箇所にモデルカーブを作成し、強制的にサポートを発生させることにより任意の箇所にサポートを付加させることができ、造形不良を防ぐことが出来ます。(図2:デフォルトサポート 図3:サポート付加 参照)『Insight』を使用できない機種でも、あらかじめ3D CADにて造形後に分離させることが出来る、サポートが発生する形状を付加しておくことによって任意の箇所にサポートを発生させることが可能です。

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