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今秋注目の3Dプリンティング関連イベントは?掲載日:2022/09/14

この2年間、コロナ禍で中止されてきました多くの国内外の3Dプリンティングが関係するイベントが、今年の秋に多数再開催されるようです。その中で注目したいイベントがいくつかあり、それは…

筆者紹介

丸岡 浩幸

丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリング技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。

学生フォーミュラ日本大会2022が2年ぶりに開催されました

最近ははまだ夏と秋が入り混じった日が続いていて、本格的な秋にはもう少しかかりそうですが、季節は間違いなく移っていて、今年も早いもので残り4か月となってきました。例年この時期には多くの国内外の3Dプリンティングが関係するイベントが開催されていましたが、この2年間はコロナ禍で中止されてきたものの、今年の秋に再開催された、またこれからされるイベントが多くあるようです。その中で注目のイベントをいくつか紹介します。

まずうれしい再開イベントの一つとして、このコラムでも過去に何度かお伝えしてきました「学生フォーミュラ日本大会2022 - ものづくり・デザインコンペティション-」(主催 公益社団法人自動車技術会)の実際走行による動的審査イベントが2022年9月6日~10日の5日間、2年ぶりに無事開催されたとのことでした。内容や結果の概要は下記公式ウエブサイトをご覧ください。

https://www.jsae.or.jp/formula/jp/

開催されたとはいえコロナ前に戻ったとはいえず、一般来場者がピットには入れなかったので筆者も参加を断念したことは残念でしたが、今回も弊社では4チームの吸気系実部品を、Stratasys FDM Fortusでの製作を前提とした設計支援を筆者が行い、協賛製作をしました。一例をご紹介しますと「神戸大学学生フォーミュラチームFORTEK」と「東海大学 Tokai Formula Club」の吸気サージタンクで、CAEで内部の流れをシミュレーションした結果から形状設計されています。

写真は左 神戸大 右 東海大 両チームから提供いただきました。
赤〇の部品が塗装済みサージタンク 黄〇は丸紅情報システムズ株式会社ロゴ

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弊社で協賛していないチームでも、試作や実用部品に3Dプリンティングを使ったチームは多数あると思います。また協賛した全チームほぼオンラインでのやり取りでしたが、学生の皆さんがCAEやCADを使いこなされ、会話や連絡でも礼儀正しく適切な対応をされていて、感心するとともに、彼らが今後日本や世界のものづくりで活躍されることが楽しみになりました。


今秋注目の3Dプリンティング関連イベント

まず海外イベントとして、2022年9月12日 ~17日 アメリカ シカゴでIMTS(International Manufacturing Technology Show)が開催されています。

公式ウエブサイト https://www.imts.com/index.cfm

この展示講演イベントは2年ごとに開催され、3Dプリンティング専門ではなく製造技術全般が対象ですが、3Dプリンティング関連講演や出展が多数あり、特に今回は3Dプリンターに関する多くのメーカーが新製品の発表を事前告知しているようです。その一例ですが、Stratasys社は樹脂DLP方式プリンター OriginOneの新材料Evonic P3 Deflect™ 120の追加を発表しました。120℃の使用環境で使え、ブロー成形型などにも適するとのことです。Desktop Metal社は、金属シートデジタル加工システム 「Figur G15」を初公表展示しています。これは付加製造装置ではありませんが、金属シートにセラミックツールを押し付けながら徐々に変形させ、1点から少量の加工を金型を使わず加工するものです。どちらもまだ詳しい情報は得ていませんが、今後の展開に注目しています。

次にこのコラムでも過去に何度も紹介していますが、ドイツ フランクフルトで毎年開催される3Dプリンティング専門展示会「formnext」が、昨年は会場とオンライン併催でしたが、今年はコロナ前同様、2022年11月15日~18日に会場開催されるそうです。

公式ウエブサイト https://formnext.mesago.com/frankfurt/en.html

こちらでも3Dプリンティング関連装置、材料、ソフトウエアメーカーが多くの新製品を発表すると思いますので、もちろん現地で参加されるだけでなく、これからネットで配信される様々な事前ニュースにも注目していただきたいと思います。

またこれも中断していました、日本でのプレイベント「フォームネクストフォーラム 東京」も2022年9月27- 28日に東京都立産業貿易センター 浜松町館で開催されます。詳しくは下記公式ウエブサイトをご確認ください。

公式ウエブサイト https://formnextforum.jp.messefrankfurt.com/tokyo/ja.html

その次の国内の注目展示会は「第25回 関西 ものづくり ワールド」内で2022年10月5日~7日 インテックス大阪にて「関西 次世代 3Dプリンタ展」が開催されます。

公式ウエブサイト https://www.manufacturing-world.jp/kansai/ja-jp/lp/rai_m/am.html

詳細は追ってご連絡しますが、弊社丸紅情報システムズ株式会社もブース出展し、小職も3日間参加する予定にしています。ぜひ今からご計画頂き、ご来場されることをお待ちしております。

最後に開催直前で、申し込み締め切りも9月15日までで申し訳ありませんが、注目のオンラインイベントとして下記をご紹介いたします。

日本AM協会設立記念オープニングセミナー第2弾
「海外活用事例ご紹介とAM実運用説明」

開催日時 :2022年9月16日(金) 13:30~15:30
開催方法: オンライン ※YouTube配信
参加申し込み、プログラム詳細はこちらのウエブサイトをご覧ください。
申込締切: 2022年9月15日(木)
参加費: 無料
共催 :一般社団法人日本AM協会   関西DX実装イニシアティブ   Kansai-3D実用化プロジェクト
協力: 経済産業省近畿経済産業局

筆者も13:45-14:35 海外事例説明(軍需中心)のコーナーで録画動画で参加の予定です。ご都合が合えばぜひご参加ください。


Desktop Metal Shopシステム 弊社デモ機個別見学が始まります

最後に一般向けではなく個別となりますが、今秋新しく始まるイベントを以下にご紹介します。今年6月末の東京での展示会で初めて実機展示をし、このコラムの記事でもお伝えしました、Desktop Metal バインダージェッティング方式採用金属3Dプリンターシステム「Shopシステム」の 国内1号機が弊社丸紅情報システムズ株式会社の東京専用ショウルーム(足立区)で動き始めました。

Shopシステムに含まれるバインダージェッティングプリンター
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1回目の稼働で出来た、ファーネス(電気炉)による焼結後サンプル部品(ステンレス17-4PH)
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みなさんの中には「市販の3Dプリンターシステムなので、出来て当然」と思われる方もおられるかもしれませんが、これまでの金属部品加工である鋳造、鍛造、切削、MIMに比べて、弊社のような加工技能者がおらず、それほど特別でも広くもない設置環境の中で、騒音もなくこのような金属部品がゼロから始めて数日、1回目で出来たことは、筆者も知ってはいたものの、実際に目の前で出来るとあらためてすごいことだと思いましたし、これが加工条件付きで提供されるメーカー純正粉末材料と、工程に必要な5種の装置がパッケージになっているShopシステムの価値だとも思いました。

既に決まっている予定もあり、実際には10月上旬以降での実施になりますが、個別システム装置見学や国内製作テスト(当面はステンレス17-4PHのみ)のお申し込み受付をこちらのウエブページで始めておりますので、ご希望があればぜひお申し込みください。

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