CASE STUDY活用事例

Egar Tool and Die

  • Egar Tool and Die
    • 品質向上
    • 開発期間短縮
    • Studio システム

    自動車部品用の金属加工や溶接加工のリーディング企業であるEgar Tool and Die社。多様な形状の治具や試作品をStudio システムですばやく製造することで、製造スピードを劇的に向上させました。

00 概要

Egar Tool and Die社はカナダ オンタリオ州ケンブリッジにあり、自動車部品の金属スタンピング(プレス加工)型とスタンピング加工、溶接加工のリーディング企業。40年以上にわたり北米の自動車製造ティア1、2企業に部品を供給してきた。

01 同社の課題

自動車製造産業は市販される自動車となる数千万台のモジュールと完成車組み立てのための数百万個の部品を製造販売する広範なネットワーク企業で構成されている。鋳造、鍛造、切削加工で作られる部品もあるが、部品の多くは多種の金属板材をプレス加工したものである。絶え間ない自動車の設計開発サイクルや多量の部品製造要求に応えるため、サプライヤーは、製造ライン の型、治工具替え最小の稼働停止期間で出来るようにしなければならない。多くの企業と同じくEgar Tool and Die社の 課題は2段階ある。1つ目は顧客の要求に応えるため型を速く作れなければならない。しかし加えて年間1,500万個のプレスと溶接部品を製造する企業として、多くの彼らの顧客と同様に、型再加工、再組立てを異なる工程のため速くできなければならない。そのた めに同社は金属3Dプリンティングを含めた先進製造技術に投資をしている。

02 強力なツール 3Dプリンティング

Egar Tool and Die社の技術者にとって、彼らが社内と顧客の両方のためのプレス加工用ロボットの先端治具と試作型を速く作れるようにしたことで3Dプリンティングが同社の課題解決のための強力なツールになることが証明されてきた。

  • 今日、約8割の同社の3Dプリンティング製造能力は大量生産プレス加工用ロボットの先端治具製造に使われている。たった1式のStudioシステムを使うだけで、技術者は1週間以内に設計、改良繰り返し、製造ラインへの実装を行え、稼働停止時間を最短にしている。残りの 2割は金型部品の開発試作に使われ、特にスタンピング型によく使われるH13(SKD61)工具鋼や4140クロムモリブデン鋼で作っている。

    プレス加工用ロボットの先端治具において、3Dプリンティングは技術者が複数の形状違いの試作品をプリント、テストでき、速く最終治具形状に詰めていくことを可能にする。 速い試作品加工に加え、技術者がこれまで以上に複雑な形状、例えば先端治具の性能を高めるが 従来加工法では出来ず、複雑形状に伴う加工コストアップを避けて作ることを可能にする。Studioシステムを使うことで、同社の技術者は例えば内部冷却回路など、鋳造、切削など従来加工法では出来ない複雑形状で治工具や金型を製造することが出来る。

    同社は2020年後半にDesktop Metal™ Fiber™を購入し、アーク溶接装置のセンサーホルダーなどを作ろうとしている。装置内部の高温の溶接スラッグ、火花、落とされる部品が触れる環境に耐える高耐熱樹脂PEEK材料でセンサーマウントを作ることにより、センサーの損傷による稼働停止時間を減らす。

03 Desktop Metalを選んだ理由

Studio システム™を購入する前にEgar社はロボット先端治具を保持するマウントやスタンピング型のセンサーマウントを樹脂3Dプリンターで作る挑戦をしていた。その努力を通し、3Dプリンティングは彼らのニーズを満たせることを明らかにした一方、特に耐久性やコストの点で問題に直面し、同社技術者が金属3Dプリンティング装置を探すきっかけとなった。

いくつかのシステムを試した結果、安定性の高いプリンターとファーネスの生産能力によりStudio システム™を選んだ。同じような焼結工程を持つほかのシステムがあったが、それはファーネスの容量が小さく、生産能力が低かった。それと比較してDesktop Metal™ のファーネスは独特の負圧チャンバーや工場の不活性ガスが使えること、大きな容量により大きな部品や多数の部品を1回で加工でき、それは1個当たりの部品製造コストを低くする。

04 まとめ

Studio System™の導入活用はEgar Tool and Die 社にとって大きな成功であった。技術者はスタンピング型から治工具までを異なる用途に正確に合わせて速く作ることが出来た。Studio システム™ の複数材料、H13工具鋼や4140クロムモリブデン鋼により製造に耐える 型を作ることが出来た。アームロボット先端治具を17-4PHステンレス鋼で作ることで、従来の樹脂+金属インサート製より軽く耐久性のあるものとした。これらの新しい部品はより効率の良い製造のために生産機械をより速く動かせ、また製造現場の稼働停止時間を短縮しプレス加工部品の速い生産を可能にした。

「私は金属と樹脂の3Dプリンティングの未来をとても楽しみにしています。これまで大きな進化がどちらにもあり、これからも続きます。個人的にはDesktop Metal™はその進化の先頭にいると思います。今後どのような新しいプリンターや技術を提供するかが楽しみです。」


Colin Kools
Director of Additive Manufacturing
Egar Tool and Die Ltd.

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