3D CADソフトで3Dデータを作成した際に一部の面がなかったり、面の結合に不備などがある状態のまま出力したSTLデータを3Dプリンタに入力しようとすると、エラーが発生したり、完成モデルに造形不良や形状が異なって完成する、といった不具合が発生します。
一例として、図3は面が閉じていない不備のあるSTLデータをプリンタ転送ソフトでスライスデータ化した際の図となります。プリンタ転送ソフトでは、STLデータを輪切り状態にしスライスカーブの集合体であるデータに変換しますが、STLデータにて面が閉じていない箇所があるため、異常とみなされる黄色いスライスカーブが大量に発生しています。
このデータで造形をすると、黄色いカーブ部分には樹脂が積層されることはないので、造形不良が発生してしまいます。
エラーを修正する際は、3D CADソフトにて問題のある箇所を修正してから、STLデータに再出力していただく必要があります。
あるいは、STLデータの修正ソフトであれば、容易にエラーチェックや自動修正が可能です。下記のようなエラーチェックソフトで事前にエラー確認し、エラー箇所を修正いただけると、不要な造形不良などを回避することが可能となります。
・Materialize社製 MiniMagics:STLエラー確認用のフリーソフトウェア(修正機能は有償版のみ)