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サポート除去の効率化①掲載日:2017/05/24

FDM方式3Dプリンターでは、必要な箇所にサポート材が付加されますので造形完成後にサポートを除去する必要があります。

今回はサポート除去の効率化の方法に関してご紹介します。

 

サポートが発生しないようにする

  • 丸穴
  • ティアドロップ形
  • (拡大)サポート材のつき方

以前にご紹介した「造形方向について」の記事内のサポート生成条件の説明にあるとおり、基本的にモデルの側面の傾きが45度以下の場合(水平面を基準として)にサポートが必要と判断し、自動的に生成されます。*角度は機種や使用材料によって若干異なります。よって、造形方向を検討することにより、生成されるサポートを減らすことができ、サポート除去の効率化につながります。

また、設計段階において、たとえば図のように丸穴をティアドロップ形にすることにより、サポートが付加されなくなり、サポート除去の効率化につながります。

サポート溶解除去時の効率化

使用するモデル樹脂によって、サポート材はアルカリ水溶液で溶解除去できるタイプがありますが、その際にサポート除去する際の効率化のポイントは下記のとおりとなります。

●事前手動除去

アルカリ水溶液に完成したモデルを浸け、超音波洗浄をすることにより、容易にサポートを除去することが可能ですが、手動除去に比べて時間がかかってしまいます。溶解時間を短縮するために、容易に手動で除去できるサポートをあらかじめ除去しておくと溶解時間を短縮することができます。

また、アルカリ水溶液はサポートの溶解量によってPH値が下がり、溶解時間がかかるようになり、液交換を実施する必要があるため、事前にサポート除去しておくことにより工数全体の効率化につながります。

●スパースモデルのサポート溶解除去

以前にご紹介した「モデル内部樹脂密度変更によるメリット・デメリットについて」の内容にあるモデル内部を網目状に造形するスパース設定で造形したモデルをアルカリ水溶液で溶解除去した際、モデルを水洗いし、乾燥させた後も、モデル内部にアルカリ水溶液が残留している場合があります。その際は、再度、水洗い、乾燥を繰り返します。乾燥させる際は真空オーブンを利用し、モデル内部に染み込んでいるアルカリ水溶液を排出しつつ真空乾燥を行います。

内部に残留しているアルカリ水溶液を除去する場合には、モデルを水に浸けた状態で、真空オーブン内で真空引きすることによりモデル内部へ水を染み込ませ、再度モデルのみで真空乾燥を行います。これを繰り返すことにより効率的にモデル内部に残留したアルカリ水溶液を除去することが可能です。

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