丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリング技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。
今年も早いもので節分の時期となりましたが、それよりも新型コロナウイルスがどうにか早く収まらないかと思われる方が多いのではないでしょうか。筆者は私用で横浜中華街に行ったのですが、毎年春節でにぎわう時期なのに、とても寂しい状況でした。当然経済にも大きな影響が懸念されますが、これまでも人類は様々な流行病を乗り越えてきましたので、今回もそうであってほしいと願うばかりです。
さて、そのような中で1月29~31日 東京ビッグサイトで3Dプリンティング専門展示会「TCT Japan」が開催されました。
TCT groupはイギリスを拠点に世界各地でウエブサイト、雑誌発行、展示会主催を通じ、3DプリンティングやCAD/CAM/CAE、計測など様々な最新情報を発信提供されています。
約80のブース出展がありましたが、筆者は都合により最終日1日しか行くことが出来ず、残念ながら十分に見ることが出来ませんでしたが、例えば弊社も会員企業になっている「3Dものづくり普及促進会」のブースでは、金属、樹脂の会員企業からの提供や会の活動として作った様々なサンプルを横並びで展示され、また3Dプリンティングの全体を広く理解しやすい資料配布やパネル掲示などをされ、多くの来場者が立ち寄られていたようでした。
弊社丸紅情報システムズ株式会社も昨年に続きブース出展しました。
読者の中でもご来場いただいた方がおられ、ありがとうございました。今回はStratasys FDMのF370とDesktopMetal Studioシステムの3Dプリンターを実機実働展示しました。新材料としましてはF370で造形できる、ナイロンベースにタルクと二硫化モリブデンを配合し、耐衝撃性、靭性、耐薬品性、耐摩擦摩耗性に優れた「Diran410MF07」のサンプルは、実際に触っていただいた感触で好評を頂いた方が多く見られました。(材料物性一覧表はこちら)
また、先回のコラムでお知らせしたとおり、株式会社アットロボティクス様のご協力により、協働アームロボットの実働展示も行いました。
このロボットには下図の通り3Dプリント部品が搭載されています。
このロボットは部品箱にある異なる歯車をグリッパによってつかみ、指定の軸に差し込んでいきますが、歯車の歯の位置は毎回同じではなく、既に置かれた歯車と次の歯車の歯が噛み合っているかをセンサーで感知し、少しづ歯の位置をずらしながら嚙み合わせる自律制御で動く特徴があります。
特に先端のグリッパーは人に触れてしまうことを想定し、爪の角には丸みを付け、つかむ軸に合わせた形に設計されています。また下の写真の右奥の3本爪グリッパーには、Statasys F123シリーズで造形できる軟質ポリウレタン「TPU92A」で金属部分を覆うカバーもつけられています。これはその柔軟性を利用し、着せ替え人形のように簡単に脱着することが出来るように設計されています。
このように、3Dプリンティングでは様々な付属部品やカバーをロボットを動かす現場近くで作ることが出来、ロボットやグリッパーの部品の改善、補修交換、安全対策が迅速に出来ますので、今後の増える協働ロボットをより有効に、安全に使っていただく役に立つのではと思っています。
次の3Dプリンティング関連の展示会は2月26~28日に千葉の幕張メッセで「次世代3Dプリンタ展」が開催されます。
主催者ホームページ https://www.japan-mfg.jp/ja-jp/about/am.html
この展示会では、ストラタシスジャパン様が大きなブースを出展され、国内外の様々な事例サンプルを展示されるとのことで、弊社からも筆者含め説明員として参加する予定です。丸紅情報システムズ株式会社の出展はありませんので、是非ストラタシスジャパンブースへお越しください。
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