Infinite Ideas(ユーザ事例)

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MSYS(丸紅情報システムズ)

ザ・ボディショップ 導入事例

イオンフォレスト様

近年、重要性がますます高まっているCSR(企業の社会的責任)だが、
30年前、すでにCSRの実践に信念と情熱を注いだ女性がいた。
彼女の名はアニータ・ロディック。
創設した英国の化粧品専門店ザ・ボディショップは、化粧品業界はもとより、
倫理的かつ環境を重視した経営方針で世界的に知られている。
その経営理念は「企業には世界をよくする力がある」
彼女の思いは日本国内で事業を展開するイオンフォレストにも脈々と息づいている。
CSRの実践では、組織はもとより個々の倫理観が重要なポイントになる。
企業活動における個人の倫理観を支えているものは何なのか。
また、経営理念の共有ではITの活用も不可欠だ。
ビジネスと社会貢献の両立、そしていま注目のクラウドサービスの利用について取材した。


SaaS型グループウェア
「V-ServiceⅡ」について

「V-ServiceⅡ」は、Microsoft Exchangeの機能をOutlookや携帯電話等のモバイル端末を通じて提供するSaaS型サービスです。メールはもちろん、スケジュールの共有、タスク管理、会議室の予約、掲示板等グループウェアとしての機能をいつでもどこでも利用できます。設備投資の削減、運用コストの削減、システム安定性の向上、情報システム部門の負荷軽減など多くのメリットを享受できます。24時間365日、技術スタッフ約180名が常駐する自社データセンターでシステムの状態を監視。ビジネス活動のベースとなるコミュニケーションに安心と信頼をもたらします。

V-ServiceⅡ

企業には世界をよくする力がある

企業には世界をよくする力がある思い出づくりの宝庫、夏休み。子供たちにとっては特別な時間となる。しかし、なかにはそうしたワクワクする気持ちを抑えなければいけない子供たちもいる。たとえば、DV(家庭内暴力)の被害者となってしまった子供たちだ。年に1回、夏休みにDVの被害を受けた母と子を対象にキャンプを開催しているボランティア活動がある。総勢約150人、1泊2日。イオンフォレストの管理本部 IT部 髙橋孝輔氏は今回で3回目の参加となる。
「怖い思いをしていた子供たちが、自然の中でのびのびと過ごせたらと。バーベキューやキャンプファイヤーなど、私も一緒になって楽しんでいます」と、髙橋氏は笑顔で話す。
イオンフォレストは、日本国内において英国の化粧品専門店ザ・ボディショップの事業を展開している。ザ・ボディショップは、化粧品業界はもとより、倫理的かつ環境を重視した経営方針により国際的に高く評価されている企業だ。
その経営理念は「企業には世界をよくする力がある」。ILO(国際労働機関)に勤務した経験をもち、社会活動家でもあった創業者アニータ・ロディック氏(以下、敬称略)の信念と情熱から生まれたものだ。目指しているのは、ビジネスを通じた社会変革の実現。HIV/エイズ啓発キャンペーンやDV根絶キャンペーンなど、さまざまなグローバルキャンペーンも積極的に展開している。
DV被害者の子供たちと一緒に過ごすキャンプへの参加は、髙橋氏個人の意思によるものだが、同時に経営理念ともリンクしている。イオンフォレストも全面的にバックアップし、髙橋氏以外にも数名の社員がサポートに加わるという。
昨今、注目度がますます高まっているCSR(企業の社会的責任)だが、その推進においては組織とともに個々のモラルも重要なポイントになる。企業活動における個人の倫理感は何によって支えられているのだろう。1976年、イギリス南海岸の町で手作り化粧品を販売する店としてザ・ボディショップは誕生した。マーケティング本部 コミュニケーション部 リーダーの橋本実佳氏は、アニータ・ロディックについて親しみと尊敬を込めてこう話す。
「ILO時代も含め、世界中を旅する中、アニータはそれぞれの土地に古くから伝わる美容法に関心をもち、商品に取り入れていきました。たとえば、サハラ砂漠から吹く風で非常に乾燥した土地に住む女性たちのお肌がツルツルしていたので、何か使っているのかと尋ねると、シアバターという保湿性の高い天然素材をそのまま塗っていると。私たちは、おばあちゃんの知恵袋と呼んでいますが、商品づくりの考え方はいまも変わりません」
天然素材を原料にすることは商品づくりの根幹だが、化粧品業界に新風を吹き込んだ先進性は、ビジネスと社会貢献を両立するビジネスモデルにあった。


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事業拡大の中、企業理念の共有を支えるコミュニケーション事業拡大の中、企業理念の共有を支えるコミュニケーション髙橋孝輔 氏(右)/橋本実佳 氏(左)

事業拡大の中、企業理念の共有を支えるコミュニケーション

ザ・ボディショップは、世界64カ国、2500店舗以上に展開(2009年1月末現在)、日本国内でも178店舗(直営店133店舗、フランチャイズ45店舗、2009年1月末現在)と急速に拡大している。事業展開や商品づくりは、創業当時からバリューズ(価値観)のもとでおこなわれているのが特長だ。
バリューズの1つが、AGAINST ANIMAL TESTING(化粧品の動物実験への反対)。創業当時、動物実験により安全性を確認した商品を販売するのが化粧品業界のスタンダードだったが、動物実験をおこなわず、化粧品の動物実験に反対するキャンペーンを展開。その活動は、2009年にEU全体での化粧品の動物実験の全面禁止、動物実験をおこなった化粧品の市場流通の禁止へとつながっていった。
そのほかにも、ACTIVATE SELF ESTEEM(自己尊重)、DEFEND HUMAN RIGHTS(人権擁護)、PROTECT OUR PLANET(環境保護)がある。1988年にはSUPPORT COMMUNITY TRADE(公正な取引による地域社会の支援)という新たなバリューが加 わった。消費者も製品を購入することで、世界の支援を必要としている地域をサポートできる。現在、世界20カ国、25,000人以上の人々とコミュニティトレードを実施している。
ザ・ボディショップの日本1号店がオープンしたのは1990年。ナチュラル志向が高まる中、ビジネスも急成長している。競合も増えてきたが、ビジネスチャンスは拡大すると捉えている。「ご来店いただいたお客様に、スキンケア、ボディケア、フレグランス、メイクアップなどの商品とともに私たちのメッセージも持って帰っていただけたらと思います。商品の原料だけでなく動物実験反対へのご質問なども増えています。アニータの考え方をより必要とする時代になってきたのかなという実感はあります」と、橋本氏は穏やかに語る。
アニータ・ロディックは2007年にこの世を去った。2005年に来日した際、橋本氏、髙橋氏も会うことができた。子供みたいに何にでも興味を抱く、小柄ですごくパワフルな女性だったという。
2008年から、世界中のスタッフが何か1つ、ボランティア活動をおこなう「アニータ・ロディックデー」がスタートした。「高齢者施設でメイクアップのボランティアをしたり、利用者の方にハンドマッサージをしたり、私は昨年、あるワークショップで利用者の方と一緒にコースターをつくりました」(橋本氏)
同社にとってボランティア活動は特別な日だけにするものではなく、日常的なものだ。コミュニティ活動制度を利用すれば、社員は月に半日有給でボランティア活動ができる。
急速に事業が拡大する中、アニータ・ロディックの思いを受け継いでいくためには、これまで以上にコミュニケーションが大切になる。


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T資産の所有からサービス利用への転換

T資産の所有からサービス利用への転換

同社にとって店舗は、商品販売はもとより企業メッセージを発信する場でもある。本社と店舗のコミュニケーションをサポートするべく、動画の活用などコミュニケーションシステムの強化にも積極的だ。また、先進技術の導入と合わせて、全社的なIT活用の方針として所有からサービス利用へのシフトも進めている。
「ソフトやハードのライフサイクルが終了する資産をどう切り替えていくかが、大きなテーマとなっています。当社のIT部は4名と少数精鋭です。コスト削減も含め、高度化、複雑化するITを、いかに効率的かつ戦略的に活用していくか。そのために、運用するのではなく、クラウド・コンピューティングなどのアウトソーシングサービスを利用する方向へ転換していきたいと考えています」(髙橋氏)
コミュニケーションの要となるグループウェアに関しても、Microsoft Exchangeサーバを自社運用していたが、ハードの老朽化に伴い、自社でサーバをもつことなく他社とIT資産を共有し無駄なく利用できるSaaS型グループウェアの利用を決断。当初、世界的な海外IT企業のサービスを検討していたが、実績面で不安があった。トラブルによりメールが止まるようなことがあれば影響は計り知れない。実績に基づく信頼性を重視した同社は、丸紅情報システムズのSaaS型グループウェア「V-ServiceⅡ」を選択した。
「いままでも社内でMicrosoft Exchangeサーバを使っていましたから、同じグループウェアを利用したいという思いはありました。なによりも、8年間という豊富な実績と、その間、培われたノウハウや技術力には大きな信頼感がありました」(髙橋氏)
グローバルなメールのやりとりも多い同社にとって、24時間365日、システム技術者がデータセンターに常駐している点も心強い。自社にサーバを置き、IT部で運用管理をおこなうよりも、堅牢なデータセンターでスペシャリストに見守ってもらうことで、より安定した運用環境も確保できるという。


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煩雑な運用管理からの解放、IT戦略により注力

煩雑な運用管理からの解放、IT戦略により注力

2009年5月末に「V-ServiceⅡ」の採用を決定、その後、既存環境からの移行を進め、8月初めには本部で利用開始。現在、8月中旬の全店稼働に向け、リモートデスクトップを活用し、IT部が一括して遠隔地から店舗展開をはかっている。ユーザ数は約360人だ。
「V-ServiceIIは共有サービスですが、当社独自のニーズにもきめ細かく対応してもらいました。また、V-FrameというV-serviceII独自の管理インターフェースにより、ユーザの追加、削除、ユーザ管理などもとても簡単におこなえます。IT部のスタッフは、グループウェアの煩雑な運用管理から解放され、IT戦略により注力できるようになりました。今後もIT資産を共有するサービスを積極的に検討していきます。コスト面だけでなく、電力消費量(CO2)の削減や省スペースなどエコロジーへの貢献も期待できます」(髙橋氏)
ビジネスと社会貢献の両立に情熱を注いだアニータ・ロディック。「企業活動は、貧困、環境といった世界の問題に、大きな影響を与えます。企業には、世界に対する責任があります。弱い立場の人々の生活を高めるために、すべてのビジネスが『愛と思いやり』を基本にして、その力を最大限に発揮すべきです」。彼女の言葉である。ビジネスを人と言い換えてもいい。ビジネスは人がおこなうものだからだ。
店舗展開の作業状況を見ながら、髙橋氏は今週末のキャンプのことをふと思う。早朝4時起きで大変だが、それもまた楽しい。子供たちの笑顔が待っている。


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