製造ソリューション事業本部

TEL : 03-4243-4123

2023年の3Dプリンティングはどうだった?掲載日:2023/12/21

早いもので、いろいろあった2023年も残り少なくなりました。今年初めにコラムで書いた予測の結果や、多く読まれたコラムの順位などを通して、2023年の3Dプリンティングがどうだったか振り返ってみると…

筆者紹介

丸岡 浩幸

丸紅情報システムズ株式会社 製造ソリューション事業本部モデリング技術部アプリケーション推進課スペシャリスト。Stratasys樹脂3Dプリンター、DesktopMetal金属3Dプリンターの国内外の活用情報収集発信、より良い活用方法提案、開発業務を主に担当。

今年のコラムから振り返る2023年の3Dプリンティング

早いもので、いろいろあった2023年も残り少なくなりました。まだ新型コロナとインフルエンザも感染者数は減っていないそうですが、普段の生活や仕事にほとんど制限のない1年間だったかと思います。一方で国際紛争は終わるどころか増えてしまったり、実体経済と違う理由で為替が大きく動いたり、誰も予想できなかった速さで生成AIが広まったりと、いろいろなことが変わった1年でもあったと思います。

その様な中、2023年の3Dプリンティングについても、上記の影響を受け、海外システムメーカーの買収案件が増えたり、様々なコストが上がったりしたことも含め、順風な年だったとは言えないと思いますが、それでも新しいシステムや材料が多数出てきたり、国内でも市販自動車部品の生産にも使われるようになったりと、世界全体ではコロナ禍でのマイナス成長分を既に挽回し、年率20%以上の成長軌道に戻ったとの見方がされています。

またこのコラムでは毎年1月にその年に起こることの勝手な予測(妄想、希望も含む)を書いています。今年の予想を振り返ると、「材料・数・大きさの境界が広がる」と書きました。11月のドイツでのFormnext展示会の内容を見ると、その予測はシステムとしては概ね外れてはいなかったようですが、国内での「使い方」の面では、そこまで広がらなかったかなと思っています。

次に別の視点で2023年を振り返ってみたいと思います。1年間で今回含め22本のコラムを書いてきましたが、こちらで把握できる情報から、おそらく読まれた件数の多い順に順位をつけてみたのが下記の表です。実は読まれた件数は、公開をお知らせしたメールのタイミング、件数やタイトルの付け方の原因もあり、必ずしも内容やみなさんの関心度を表したものではないかもしれませんが、ある傾向が読み取れるかと思います。

順位タイトル
1名古屋の3Dプリンティング展示会はどうだった?
2春の海外イベントに見る3Dプリンティングの変化は?
32023年の3Dプリンティングはどうなるか?
43Dプリンティングの「まず作ってみる」効果は?
5ポストコロナの3Dプリンティングはどうなる?
6「他力活用」が日本の3Dプリンティングを変える?
7AM量産メガネフレームを実際使ってみた!
8「1歩下がって考える」3Dプリンティングの設計とは?
93Dプリンティングから改めて考える「設と計」とは?
103Dプリンティングの「良い事例」とは?
11「2023年版ものづくり白書」に見る「課題」とは?
12「日本の定説」は「世界の定説」ではない?
13Formnextから知るAMの今とこれからは?
143D+1D=4Dが生む大きな可能性とは?
15いま金属BJTが注目されるのはなぜ?
16海外市場レポートに見る世界の3Dプリンティングは?
17夏休みに学んだ「日本のものづくりの挑戦」は?
18MBDと3Dプリンティングに共通する効能と課題とは?
193Dプリンティング関連イベントから学んだ「役割の変化」は?
20国内AMをリードする方から学んだことは?
21「新たなグローバリゼーション」と3Dプリンティングの関係は?

これまでは「海外の情報」の回が多く読まれる傾向がありましたが、今年はその傾向が減ったことから、特にコロナ禍の間に海外の情報もネットで発信されるようになり、国内で海外情報を発信される方も、入ってくる情報とルートも増え、それは良い変化の現れだと思っています。次に、3Dプリンティングを取り巻く広い環境や少し先の話題よりも、現実に近い活用や設計の話題が上位に入っている傾向があり、これも「3Dプリンティングは海外、または少し先のこと」と捉える方が多かった過去に比べると、自分のこと、今起きていることとして関心を持たれる方が増えたのではないかと見ていて、これも良い変化ではないかと考えています。

7位になった、AM量産メガネフレームの件の後日談ですが、毎日快適に使えていて、レンズが縦長に大きくなったことで遠近よく見えるようになり、個人的に今年一番いい買い物だったかなと思っています。また今年は「人と会えなかった4年間」がもうすでに昔の出来事のように感じるほど多くの方と会って話すことができました。そのおかげもあり、これまでになかった分野の方々や、3Dプリンティングの活用ニーズ、課題解決に携わることが出来ました。これが当たり前の様で当たり前でないことは十分学びましたし、本当にありがたいことだったと振り返っています。みなさんの2023年はどのような1年だったでしょうか?

本社移転のお知らせ

2023年11月30日に弊社丸紅情報システムズ株式会社本社の移転についてニュースを配信しました。

本社移転のお知らせ

丸紅情報システムズ株式会社 業務開始日=2023年12月25日(月)
<新住所>
東京都文京区後楽二丁目6番1号 住友不動産飯田橋ファーストタワー (受付28階)
メールアドレスや電話番号に変更はありません。

これは丸紅I-DIGIOホールディングス株式会社とグループ4社本社を1か所に集結し相互の連携強化を図るための移転です。

img_3D_20231220_01.jpg
写真の住友不動産新宿ガーデンタワーには約8年近くお世話になったこともあり名残惜しい気もしますが、これまでいつも新しい職場に移るときは、新しい街を知る楽しみの方が多かったので、今度も早速街探検したいと思います。

最後になりましたが、今年1年このコラムをお読みいただき、誠にありがとうございました。2024年1月最初のコラムは移転後の本社からお届けすることになります。引き続きよろしくお願い致します。

3Dプリンターのことなら
お気軽に当社へ
お問い合わせください

TOP