導入事例

株式会社KADOKAWA様

ワークスタイル変革を支える共有ストレージに NetAppを導入
NetApp FlexArrayにより 省スペース、大容量、低コストを実現

株式会社KADOKAWA様

写真左:
株式会社 KADOKAWA コンテンツ事業企画室室長 管理局広報担当部長
ワークスタイル変革プロジェクトリーダー
荒木 俊一 氏

写真中央:
株式会社 KADOKAWA 管理局 情報システム部
OA管理課主任
山本 浩之氏

写真右:
株式会社 KADOKAWA 管理局 情報システム部
OA管理課
中里 博美 氏

ワークスタイル変革を実現するためにICTインフラの観点ではデスクトップPCからノートPCへの転換が必要となる。その際、課題となるのが容量不足への対応だ。コンテンツ産業をリードするKADOKAWAは、共有ストレージにNetAppを導入することで省スペース、大容量、低コストを実現。ポイントは、NetAppFlexArrayによりシンプルなSAN(Storage Area Network)を構築するNetApp Eシリーズをclustered Data ONTAPで管理しているという点だ。ストレージの高機能と優れたコストパフォーマンスの両面を実現し、KADOKAWAのワークスタイル変革の推進に貢献している。

課題と効果

600TBの実行容量を確保しながら
省スペース、低コストを実現したい

NetApp Eシリーズの導入により1セットで実行容量600TBまでを確保。4Uで60本のディスクを収容可能なディスクシェルフを採用することで省スペース化を図り、コストパフォーマンスに優れた共有ストレージを実現

メンテナンスや停電時など運用管理の
業務負荷を軽減したい

NetAppは専用OSのため定例パッチもなくシステムを止めずにメンテナンスが容易。また1台で大容量を実現しており停電時などの対応もスムーズに行え、運用管理の効率化を実現

運用管理業務のさらなる効率化を
図るべく作業の自動化を進めたい

clustered Data ONTAPの充実したコマンドラインを活用し自動実行を実現するべくテストを実施。コマンドによる自動実行により作業工数の削減を図る

導入の背景

多様化するライフスタイルに合わせた働き方の変革

1945年、戦後日本の文化再建を志して文芸出版社から出発し、映画、アニメ、ゲームと事業を拡大するとともに、メディアミックスの先駆者としてコンテンツ産業をリードしてきたKADOKAWA。多種多様なコンテンツを様々なデバイスで楽しむ環境が整う中、変化をチャンスと捉え、2013年に連結子会社9社と合併しOne CompanyのKADOKAWAが誕生した。2014年にはドワンゴと経営統合し、持株会社のカドカワのもとで新たなチャレンジが始まった。
企業スローガン「新しい物語をつくろう」を掲げるKADOKAWAはメディアミックスといった従来の強みに加え、電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」をはじめとする業界のプラットフォームを自ら立ち上げ運営していくデジタルコンテンツプラットフォーマーへと進化している。そして、日本市場に留まることなくグローバルエンタテインメント企業を目指す。
多様な人材や個性が融合し、イノベーションを生みだしていくことがKADOKAWAの強みとなっている。それぞれが個性を存分に発揮できる働きやすい環境の実現は、同社の成長に欠かせない。「KADOKAWAでは『働き方の選択肢をもちましょう』をキーワードにワークスタイル変革に取り組んでいます。デスクからワーカーを解放し、多様化するライフスタイルに合わせた働き方により労働時間の短縮や生産性の向上を図っていく。ワークライフバランスと企業の成長の両面を実現するワークスタイル変革においてICTの活用は重要なポイントとなります」とKADOKAWA コンテンツ事業企画室室長 兼 管理局広報担当部長 兼 ワークスタイル変革プロジェクトリーダー 荒木俊一氏は話す。
ワークスタイル変革では、いつでもどこでも仕事ができる環境の実現が必要となる。ICTインフラの観点からKADOKAWAのワークスタイル変革を支えているのがNetAppのストレージ製品だ。

システムの
特徴

NetApp FlexArrayによりclustered Data ONTAPでNetApp Eシリーズを管理

今回、運用負荷の軽減、省スペース、大容量、優れたコストパフォーマンスといった要件に応えるべく、NetAppストレージの豊富な導入実績を持つ丸紅情報システムズはNetAppと一体となって先進的なストレージソリューションを提案した。
システムの特徴は、ユニファイドストレージ仮想化プラットフォームNetApp FlexArrayを利用し、NetApp FASシリーズとNetApp Eシリーズを組み合わせて高度なストレージ機能と優れたコストパフォーマンスを実現しているという点だ。NetApp Eシリーズにより23Uで実行容量600TBの確保を可能としたうえで、NetApp FASシリーズのOSであるclustered Data ONTAPで管理することができる。
高可用性の観点ではコントローラの冗長化に加え、NetAppEシリーズのDynamic Disk Pools(DDP)を活用するメリットも大きい。「600TBの大容量ファイルサーバでは1本あたり数テラバイトのハードディスクを使うことになります。問題は、ディスク故障時の再構築時間が長くなり、別なディスクが故障するリスクが高くなるという点です。DDPはディスクの再構築時間を大幅に短縮できるためリスクの低減が図れます」(山本氏)
NetApp製品の信頼性について「部内のファイルサーバとしてNetApp製品を使っていましたが、5年間トラブルは一切ありませんでした」と中里氏は高く評価する。
2016年1月末にNetApp製品の採用を決定、同年3月末に構築を完了し、同年5月から本番運用を開始した。「丸紅情報システムズにはインターフェースの切り替えをお願いしました。またテストなどもサポートしていただき、厚い信頼を寄せています」(中里氏)

導入の効果と
今後の展望

clustered Data ONTAPの充実したコマンドラインを 活用し自動化を推進

ノートPCの活用と合わせて共有ストレージが使えることに対するユーザの評価は高いという。「1人500GBの容量の提供を実現できたことで、ユーザーからの容量不足の声は聞こえてきません。またこれまでバックアップをとっていない部門もありました。今回、NetAppのSnapshot機能により筐体内に高速でバックアップを取得できることから、ユーザーに大きな安心をもたらしています」(中里氏)
運用面ではコマンドを活用した自動化のテストを行っていると山本氏は話す。「いまはフォルダーの作成からアクセス権をつけるところまでコマンドを使って自動実行できるのではないかと試しています。clustered Data ONTAPはコマンドラインが充実しており、それらを使って自動化を推進し作業工数の削減を図っていきたいと考えています」
現在、ワークスタイル変革プロジェクトではスマートフォンを600台、ノートPCを500台支給している。「会議のときにみんなノートPCを持ってくるようになりました。紙の資料を用意する必要もなくなりペーパーレス化の推進にもつながっています。今後、ノートPC の支給数1,000台をターゲットに、利用シーンの拡大を図っていきたいと思います。現在、子育てしている社員を中心にテレワークの実証実験も開始しています」(荒木氏)
将来、データ量の増大に伴い拡張する場合、clustered Data ONTAPはディスク容量の需要に合わせて無停止でディスクシェルフを増設することが可能だ。丸紅情報システムズはNetAppと密に連携し、KADOKAWAのワークスタイル変革を支えていく。

KADOKAWA様 第3本社 システム構成図

KADOKAWA様 第3本社 システム構成図

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