ONTAP機能
(データ保護)

Snapshot

Snapshotは、NetApp ONTAPの基本機能で、システム稼動中にオンラインバックアップイメージを取得する機能です。間違ってファイルを上書きしてしまったり、アプリケーションがクラッシュしてデータファイルが壊れてしまった時などに、Snapshotのバックアップイメージよりユーザ自身の手でファイルのリカバリを行えます。
Snapshotは、その時点のアクティブデータブロックのメタ情報のみを取得するため、優れたスペース効率を実現しています。

Snapshotはボリューム単位で実行でき、取得したSnapshotイメージも各ボリューム内の隠しディレクトリに個別に保持されます。Snapshotの取得およびリカバリは、ボリューム単位で行うことができ、他のボリュームに影響を与えません。

主な特徴

  • 取得スケジュールと保持期間を設定するだけで、自動取得が可能
  • 取得したバックアップイメージは読み取り専用のため、ランサムウェア等によりアクティブ領域が被害にあった場合でも、Snapshotイメージからリストア可能
Snapshot 概要図

Tamperproof Snapshot(改ざん防止Snapshot)

SnapshotとSnapLockの機能を組み合わせ、Snapshotデータを強力に保護します。
Snapshotをロックすることで、誤って削除したり、悪意を持って削除することが不可能になります。

主な特徴

  • GUI / CLI / REST APIでの設定
  • ボリューム作成時、または既存ボリュームに対して有効化可能
  • FlexGroupボリュームをサポート
  • スケジュールでの取得と合わせて、または単発手動取得の際に保持期間を設定可能
  • 既存のSnapshotに対して手動で保持期間を設定することも可能
  • SnapMirrorでも同様の技術を利用可能(消せないSnapshot としてレプリケーション)
  • ランサムウェア対策として、万が一管理者権限を奪取された場合でも、攻撃者からのデータ削除を防止することが可能

SnapRestore

SnapRestoreは、過去に取得した任意のSnapshotの状態にアクティブファイルシステムを短時間で復元する機能です。
Snapshotの持つデータブロックのポインタ情報をアクティブファイルシステムに書き換えることにより、短時間のリストアを行います。

主な特徴

  • 保持されているSnapshotのメタデータと共に過去のデータをもとに、過去の任意の時点のSnapshotの状態に、高速にリカバリ
  • ボリューム内にファイルが膨大にあるような場合や、巨大なサイズのファイルを復元するような場合に効果的
SnapRestore 概要図

SnapMirror

SnapMirrorは、別筐体へのデータ転送により、災害対策やデータの遠隔地保管を実現するレプリケーションソフトウェアです。初期転送時はその時点で存在する全データをコピーしますが、初期転送後はSnapshotによって取得された変更データブロックのみを転送します。
SnapMirrorは、非同期方式でデータを同期します。ミラーされたデータは災害対策だけでなく、データの移行、テープバックアップ時の負荷の軽減、読み取り専用のデータとしての利用、ミラーされたデータを切り離してテストデータとして利用することも可能です。この機能により、災害対策だけでなく、バックアップのソリューションも包括的に提供できるために、大幅なコストダウンを図ることが可能です。

主な特徴

  • 別筐体へのレプリケーションにより、システム全体の信頼性を高めることが可能
  • NetApp FAS/AFFシリーズ以外にも、クラウドサービスや他NetApp機器へのレプリケーションも可能
  • ストレージ単体機能で遠隔地データ転送が可能なため、他サーバやソフトウェアは不要
SnapMirror 概要図

SnapVault

SnapVaultは、複数のNetApp FAS/AFFシリーズに格納されている重要なデータを、他のNetApp FAS/AFFシリーズへオンラインバックアップすることを可能にします。複数のSnapshotをSnapVaultセカンダリストレージ上に保存することで、数週間分のバックアップをオンラインで素早く復元することができます。  
データは日々更新され続けますが、一度フルバックアップを行っておけば、次回のバックアップからは、更新されたデータブロックだけをSnapVaultセカンダリストレージへ転送するため、データ転送によるネットワークへの影響を最小限に抑えることができます。

主な特徴

  • NL-SASディスクなどパフォーマンスの低いディスクで、バックアップ専用機を構築可能
  • ストレージ単体機能で遠隔地データ転送が可能なため、他サーバやソフトウェアは不要
SnapVault 概要図

NDMP

NDMP(Network Data Management Protocol)は、NASデバイスのバックアップに使用する標準のプロトコルです。主にテープ装置に対しデータバックアップを行う際に利用します。
NetApp FAS/AFFシリーズでは、ノード単位またSVM単位でNDMPを動作させることが出来ます。

主な特徴

  • 別途テープ装置およびNDMPに対応したバックアップソフトが必要となる

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