ONTAP機能
(容量効率化)

重複排除(Deduplication)

重複排除機能は、ボリュームまたはアグリゲート内の重複するデータブロックを排除することで必要な物理ストレージスペースを削減することができます。 NetApp FAS/AFFシリーズではインラインおよびポストプロセスによる処理をサポートしています。
インライン処理では、ストレージに書き込む前に重複排除を行うことで、必要なストレージ容量およびディスクに対するI/O数を最小限に抑えることが可能です。
ポストプロセス処理では、ディスクに書き込まれたデータに対し、スケジュールにて重複排除を実行します。オフピーク時に実行することで、システムへの影響を最低限に抑えることが可能です。

主な特徴

  • ONTAPでは、4KBブロック単位で重複排除処理が行われる
  • 重複排除したボリュームをSnapMirrorした場合、重複排除された状態のままコピーが行われる

〇 or ×:サポート可否 / ON or OFF:デフォルトでの動作

  AFFシリーズ FASシリーズ
(All Flash構成含む)
ボリューム重複排除(インライン) ○/ON ○/OFF
ボリューム重複排除(ポストプロセス) ○/OFF ○/OFF
アグリゲート重複排除(インライン) ○/ON ×/OFF
アグリゲート重複排除(ポストプロセス) ○/ON ×/OFF
重複排除(Deduplication)の動作概念

圧縮(Compression)

圧縮機能は、ボリュームにデータを格納する際に圧縮し、必要な物理容量を抑制します。NetApp FAS/AFFシリーズではインラインおよびポストプロセスによる処理をサポートしています。また、アダプティブ圧縮およびセカンダリ圧縮の2種類の圧縮方法を選択可能です。
アダプティブ圧縮は、データを8KBブロック単位に分割し、圧縮率50%以上が見込まれるものに対して処理を実施します。圧縮・解凍の処理が小さい為、パフォーマンスの低下を抑えることができます。
セカンダリ圧縮は、データを32KBブロック単位に分割し、圧縮率25%以上が見込まれるものに対して処理を実施します。アダプティブ圧縮に比べ、高い圧縮効果が期待できます。

主な特徴

  • 透過的に処理されるため、ユーザやアプリケーションの利便性を損なわずストレージの利用効率を向上
  • 圧縮済みのデータに対しての効果は薄い

〇 or ×:サポート可否 / ON or OFF:デフォルトでの動作

  AFFシリーズ FASシリーズ
(All Flash構成含む)
アダプティブ圧縮(インライン) ○/ON ○/OFF
アダプティブ圧縮(ポストプロセス) ×/OFF ○/OFF
セカンダリ圧縮(インライン) ○/OFF ○/OFF
セカンダリ圧縮(ポストプロセス) ×/OFF ○/OFF
データ圧縮機能の図

データコンパクション

データコンパクション機能は、インライン処理として動作し、データをディスクに格納する際に4KB未満のデータを1ブロックに詰めて格納することで、SSDやHDDの利用効率を大幅に向上させます。データコンパクションを利用する際は、ボリュームがシンプロビジョニングで作成されている必要があります。

主な特徴

  • AFFシリーズでは、デフォルトでインライン重複排除、インライン圧縮機能と共に有効となっている
  • AFFシリーズのインライン処理は「圧縮」「重複排除」「データコンパクション」の順序で行われる

〇 or ×:サポート可否 / ON or OFF:デフォルトでの動作

  AFFシリーズ FASシリーズ
(All Flash構成含む)

データコンパクション

○/ON ○/OFF
データコンパクション機能の図

FabricPool

FabricPoolは、低コストのオブジェクトストレージへのデータの自動階層化を行う機能です。アクティブなデータはオンプレミスのFAS/AFFシリーズのアグリゲートに残りますが、非アクティブなデータは、低コストのオブジェクトストレージに階層化されます。
階層化ポリシーはボリューム単位で設定ができ、ボリュームの利用用途、パフォーマンス要件等に合わせ選択することができます。

主な特徴

  • パブリッククラウド(AWS、Azure、GCP)の他、オンプレミス用のオブジェクトストレージ機器(NetApp StorageGRID)との連携も可能
  • ONTAP 9.8以降は、ONTAP S3機能を利用したFAS/AFFシリーズとの連携も可能
FabricPool 概要図

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