導入事例

学校法人芝浦工業大学様(NetApp HCI)

大学を支える仮想化基盤にNetApp HCIを導入
パフォーマンス保証、柔軟な拡張性に加え、
クラウド連携で大学改革の推進に貢献

学校法人芝浦工業大学様

写真:
芝浦工業大学 情報システム部 情報システム課
佐藤 剛 氏

アジア工科系大学トップ10入りを目指す芝浦工業大学。同大学は、大学を支える仮想化基盤にNetApp HCI(Hyper Converged Infrastructure)を導入した。NetApp HCIは、短期導入可能な 従来型HCIの特長を活かしながらも、ストレージとサーバを分離することで必要に応じてCPUやディスク単位で拡張できる点が革新的だ。またパフォーマンス保証や重複排除・圧縮によるディスクの最適化も採用のポイントとなった。さらにNetApp HCIの導入に合わせてDRサイトのストレージを統合するというMSYSの提案力も高く評価された。2019年9月に本稼働後、安定稼働が続く同基盤はクラウド連携によりさらに進化し、大学改革の推進に貢献していく。

課題と効果

データ量が増大する中、大学を支える仮想化基盤で
安定したパフォーマンスを維持したい

NetApp HCIは仮想マシン単位でQoSを設定できるため、パフォーマンスを自動的に制御し、特定の仮想マシンの過負荷に影響されず安定した運用を実現

必要に応じてCPUやディスクなどの
リソースを柔軟に拡張したい

従来型HCIと異なり、ストレージとサーバが分離されており、必要に応じてCPUやディスク単位で柔軟に拡張できるためリソースの最適化が図れる

DRサイトのバックアップストレージを統合し
運用の効率化を図りたい

DRサイトのバックアップストレージをNetApp FASで統合。 NetApp HCIを含めて運用の統一性を図り、運用業務の大幅な効率化を実現

導入の背景

大学を支える仮想化基盤のリプレースで課題となったのはストレージのパフォーマンス

2014年度文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業に、私立理工系単科大学として唯一採択された芝浦工業大学。同大学は「世界に学び、世界に貢献する理工学人材の育成」を目指し、100周年を迎える2027年にアジア工科系大学トップ10入りを目標に定め、着実に歩みを進めている。グローバル水準の教育レベルを維持するため、「大学が何を教えたか」ではなく「学生が何を学んだか」を重視する教育の質保証への取り組みにも積極的だ。 世界のグローバル理工系大学に向けて前進する同大学の取り組みを支えているのが、仮想化基盤をベースとするICTインフラだ。同大学では、豊洲キャンパス、芝浦キャンパス、大宮キャンパスの3カ所で仮想化基盤を利用しており、ハードウェアの老朽化に伴い、5年に一度リプレースを実施。2019年、データセンターにおける仮想化基盤のリプレースでは、基盤を担うストレージのパフォーマンスと容量が課題になったと、芝浦工業大学 情報システム部 情報システム課 佐藤剛氏は話す。「従来は、ハードディスクとSSDで構成されている他社製ハイブリッドストレージを利用していました。増大するデータ量に対し、いかに安定したパフォーマンスを維持し、必要に応じて柔軟に拡張していくかは重要な課題でした。またコストの抑制はもとより、デジタル化が進展する中で、将来的にクラウドとの連携も視野に入れた発展性もポイントとなりました」

※スーパーグローバル大学創成支援事業 : 国際化を徹底して進める大学を重点支援するため、2014年から文部科学省が実施している事業。

導入の経緯

CPUとディスク単位で必要に応じて柔軟に拡張できる点を高く評価

次期仮想化基盤を検討する中で課題となったのが、ストレージ、ネットワーク、サーバの3層に分かれて構成される既存の3Tierで高性能を求めると、コストが高くなるということだった。これを解決するべく、HCIに注目し情報を収集したと佐藤氏は振り返る。「一般的にHCIはサーバのリソースを利用しストレージ機能を実現するため、コンピュートリソース(CPU/メモリ)とストレージのリソースを切り分けて増やすことができません」と従来型HCIの問題点を指摘した佐藤氏は「これまでのHCIと一線を画すNetApp HCIに関心を持ちました」と話し説明を加える。
「NetApp HCIは、コンピュートとストレージが分離されており、CPUやディスク単位で必要に応じて拡張できるためコストを最適化できます。次世代データセンターのためのオールフラッシュストレージSolidFireを採用し、圧倒的なパォーマンス、優れた拡張性、パフォーマンス保証を実現している点もアドバンテージです」

採用の
ポイント

NetApp HCIの優位性に加えて提案力とサポート力が最終的な決め手に

同大学は、複数社の中からNetApp HCI を採用したMSYSの提案を選択。その理由は、NetApp HCIの優位性だけではなかったと佐藤氏は話す。「従来、仮想化基盤に他社製ストレージを、授業用ファイルサーバにNetApp FASを採用していたことから、DRサイトのバックアップストレージもそれぞれに対応した製品を利用しており運用が複雑化していました。MSYSの提案は、仮想化基盤をNetApp HCIで刷新するとともに、更新時期が近かった授業用ファイルサーバも合わせてリプレースすることで、DRサイトのストレージをNetApp FASで統合するというものでした。本学全体のシステム環境や業務を理解した上で、トータルコストの削減や運用のシンプル化を実現する提案を高く評価しました」 同大学は2019年1月にNetApp HCIを発注、同年3月に製品が納品された。従来型HCIと同様に、短期導入を実現。「MSYSのエンジニアは優れており、データセンターへの機器の設置もスムーズでした。個別の仮想サーバの設定などを行うだけで、作業を終了できました。またMSYSにNetApp HCIのワークショップを開催いただいたことで、仕組みや運用管理の仕方などを理解することができました」(佐藤氏)
MSYSのサポートについて佐藤氏は高く評価する。「2014年にNetApp FASを導入して以来、ずっとサポートしていただいています。問い合わせに対する迅速なレスポンスに加え、機能更新が頻繁に行われるNetApp HCIを運用する上で、MSYSの技術力、そしてMSYSとNetAppが一体となったサポートを心強く思っています」

導入の効果と
今後の展望

仮想マシン単位でのQoS設定によりパフォーマンスを保証

NetApp HCIをベースとする仮想化基盤は、2019年9月に本稼働後、安定稼働を続けている。導入効果について佐藤氏はパフォーマンス保証を採り上げた。「NetApp HCIは仮想マシン単位で QoSを設定できるため最大IOPSの抑制だけでなく、最低IOPSが保証されます。チューニングの手間もなく、自動制御により特定の仮想マシンの過負荷に影響されず安定した運用を実現できます。また将来的に仮想サーバに加え、VDI(仮想デスクトップ)を仮想基盤上で稼働させる混在環境になったとしても、安定したパフォーマンスを維持することが可能です」
ディスクの有効活用面では、重複排除・圧縮により約4倍の削減効果を実現。またDRサイトのストレージ統合により運用のシンプル化も図れた。「NetApp製品に統一することで運用の継続性も維持しやすくなりました。またNetApp FASの管理画面でNetApp HCIも含めて統合管理が行えるため、運用の大幅な効率化が図れました。さらにDRサイトへの筐体間レプリケーションを実現するSnapMirror機能も、慣れた管理画面からGUI操作できます」
今後について、クラウドとの連携が重要なテーマになると佐藤氏は強調する。「NetApp HCIはハイブリッドクラウドインフラと位置付けられており、クラウド連携機能が次々と追加されています。さらにAIによりストレージの使用容量を監視、予測するNetApp Active IQを活用し、将来的にはメンテナンスの自動化も期待しています。今後もMSYSには安定稼働の支援はもとより、商社としての強みを活かし大学改革に向けてICTを活用した先進的な提案を期待しています」
日本のグローバル理工学教育を牽引する芝浦工業大学。MSYSはこれからもNetApp HCIをはじめ先進的な技術や製品の提供を通じ、世界に羽ばたく同大学のチャレンジを支援していく。

ストレージパフォーマンスを保証する理由

ストレージパフォーマンスを保証する理由

製品間でのSnapMirrorの使用により、安価に災対環境やバックアップ環境を提供

SnapMirrorによるネイティブ レプリケーション

SnapMirror®によるネイティブ レプリケーション

お気軽にご相談ください


お問い合わせ